臨時休業のお知らせ

日頃よりビストロ・アニメシにご来店、誠にありがとうございます。

誠に勝手ながら、本日掲載予定の記事は、オーナーシェフ土谷の体調不良のため臨時休業にさせていただきます。
せっかく訪れて頂いた皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、なにとぞ、ご高承のうえ、よろしくご協力くださいますようお願い申しあげます。

代理掲載 前田

おさかなのクッキー 後篇

前篇の「ネコの生体を考える」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!

〜おさかなの形がゲシュタルト崩壊 の巻〜

ひとまず作った、桜えび味。
思いの外キャットフードっぽい匂いがして嫌な予感ですが、とりあえず生地を魚の形にしていきます。

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生地は扱い易いけれど、桜えびが主張しててビジュアルが惜しい感じ。

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包丁で飾りを入れて‥

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箸で目の型をつけます。

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お次はサツマイモ。
行程は桜えび味と一緒です。
サツマイモは水分を足さなくても、生地がちょうど扱い易い状態になります。

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ちょっとサツマイモの黄色がぽこぽこ見えるけれど、生地は白っぽくなって良い感じ。
これは期待できるかも!

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そしてラストはマタタビ!
他の味と同じ行程で、魚の形を作ります。

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左から、マタタビ・サツマイモ・桜えび。

今回は魚のクッキー型がなかったので、包丁などを用いて形を作ったのですが‥
形を作っているうちに、だんだんと「あれ?魚ってこんな形で良かったっけ‥?」と自信がなくなっていきます。

揺らぐ心でなんとか成形を終えたら、あとはオーブンで焼くだけ!
170℃で20分ほど焼いて、あとは様子を見て時間を追加したりします。

十分に粗熱を取ったら、箱に入れて‥

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おさかなのクッキー、出来上がり!

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まずは、一番イメージに近い見た目のマタタビを頂きます。

メープルシロップ甘い香りがほのかにするのと、ライ麦の香ばしさを感じます。
ザクザクとしていて、クッキーよりもビスケットに近いような。

肝心のマタタビは、存在をあまり確認出来ません。
苦味もないし、マタタビの粉末の香りに近いものも特に感じません。

「猫も食べられるように」というテーマのもと作ったので、甘さ控えめ。
食感は良いし、普通に仕上がっているけれども少々の物足りなさを感じます。

試しに粉糖をまぶして食べると、これが美味しい!
その他にも、クリームチーズを乗せて食べたり、カナッペのようにして食べると、美味しさがグンと際立ちます。

猫と人間用に、作る行程の途中で砂糖の分量を分ける、というのも良いかもしれません。

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そして残る2種類の味ですが‥

まずは、写真中央のサツマイモ。
食べると、ところどころねっとりとしたサツマイモの食感に当たります。
出来立ては美味しいけれど、時間が経ってから食べると湿気ってしまうのが反省点。

そして一番危惧していた桜えび味。
ちょっと生臭いような、「キャットフードっぽい」色に匂いなのですが‥

食べてみると、なんのことはない、えびせんべいの味です。
これは人間用にするなら、もうちょっと塩気が欲しいかな?でも、悪くない。
結構手が伸びる味でした。意外です。

全体的な反省点としては、せっかくバター不使用なので、もっと薄く伸ばして焼いて、カリカリっとした食感に仕上げるべきだったというところ。
ザクザクとした食感も、厚いと頬がいっぱいになってちょっと大変。

残念ながら当ビストロには猫に試食をしてもらう機会がないので、今回は人間の感想のみ。
いつか機会があるならば、猫にも食べてもらえる味に仕上がったのかを知りたいものです。

遊び心で入れたマタタビですが、子猫のユキちゃんに食べさせるにはちょっと早かったかも?
人間と猫の両方が美味しく食べる事ができるって、難しい!

猫の国でのハルちゃんのカルチャーショックに近いものを感じた、ビストロ・アニメシなのでした。

おさかなのクッキー 前篇

〜ネコの生体を考える の巻〜

今回作成するのは、猫の恩返しに登場するおさかなのクッキー。

主人公のハルちゃんは、ごく普通の女子高生。
朝寝坊をしちゃったり、学校の人気者にほんのり片思いをしたり、平穏な毎日を過ごします。

ある日ハルちゃんは、偶然トラックに轢かれそうになるネコを見かけ、危機一髪助けてあげます。
ここからがびっくりで、助けた猫が二足歩行でホコリを払い、ハキハキと日本語でお礼を言うのです。

しかも助けた猫は、猫の国の王子様!
その夜、狐の嫁入りならぬ「猫の行列」がハルちゃんの家に訪れ、感謝を述べていきます。

夢か何かだと思いきや、翌朝から猫ならではの「お礼」が始まります。
そのお礼がはた迷惑で、生きたネズミやら、猫の王子様との結婚だったり、もう無茶苦茶。

ちょっと行き過ぎた行動も、可愛らしい猫たちだから許せちゃって笑えちゃいます。

おさかなのクッキーは、ハルちゃんが子どもの頃に、野良の子猫にあげたものでした。
そして実は、猫の国で何かとハルちゃんを助けてくれる綺麗な猫のユキちゃんが、その子猫で‥
ラストにも素敵なアイテムとして登場します。

おさかなの形をしていて可愛いのもポイントですが、人間用で、なおかつ猫も喜んで食べる。
そんなクッキー、食べてみたい!作ってみたい!

ということで、調理スタートです。

【用意するもの】
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薄力粉、ライ麦粉、スキムミルク、メープルシロップ、グレープシードオイル

粉類は、ライ麦粉の他にオールブランなどでも。

猫は牛乳を飲むとお腹を壊しやすいので、スキムミルクを使用します。
猫専用に作るのなら、猫用ミルクなどを。

甘みも、上白糖よりもメープルシロップをチョイスしました。はちみつでもOK。

オイルは最近気に入っている、香りにクセのないグレープシードオイルを使用しました。
勿論、サラダ油で問題ありません。
とにかく、バター不使用のクッキーです。

※人間と同じで、猫にとってもお菓子は嗜好品・よけいなものです。
食べても毒にならないようにしたレシピですが、小麦粉アレルギーの猫や、お腹を下しやすい猫もいますので、猫に作る場合はそれらをご了承の上でお願いします。

毎日与えるのではなく、お誕生日や祝い事など、「たまのご馳走」というポジションです。

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さて、上記の材料ではプレーンで少しさみしい気がします。
ということで、3種類の味に挑戦!
サツマイモ、マタタビ、桜えびを用意してみました。

マタタビ、人間が食べても猫みたいに酔ったようにはなりません。
が、しかし!漢方として、疲労回復・滋養強壮・冷え性改善などの効果が期待できる代物です。

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粉類をボウルに入れて、泡立て器で混ぜます。

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粉類が混ざったら、他の材料(3種類の味の材料以外)を加えます。

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木べらでさっくり、切るように混ぜていきます。

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段々とそぼろ状になり‥

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全体に水分が均一になると、こんな感じになります。

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さて、ここからは混ぜた生地を3つに分け、それぞれ味付けしていきます。
まずは一番チャレンジな味、桜えび!

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台の上に出して、手のひらで押して、生地を畳んでひとまとめにしていきます。

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生地がまとまりづらい、ボロボロする場合は、少量のスキムミルクを足します。

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なんだか、嫌な予感がします。
キャットフードっぽい匂いがするし、桜えびの存在感が思ったより強いような‥

あれ?でも、キャットフードっぽい匂いということは猫用としては成功?いやいや‥
手が桜えびで、生臭い‥。

一抹の不安を感じますが、「まだ2つ味があるし!」とまだまだ前向きです。
桜えび味も、焼いて食べてみないことには、結果は分からないですしね‥。

次回、「おさかなの形がゲシュタルト崩壊」の巻に続きます!

かきたねキッチン

かきたねキッチン
最近、ちょっとしたお土産といえば、この柿の種ばかりです。

かきたねキッチンさんは、珍しい「柿の種専門店」。
慣れ親しんでいる柿の種よりも大ぶりで、一粒一粒に食べごたえがあります。
粒がふっくらとして空間がちゃんとあるから、食べた時のパリっという食感が強いのも素敵。

知人から「こんなお店があるんだって」と聞いて、試しに買ったらドハマりしてしまいました。

かきたねキッチンの魅力は、なんといっても種類の豊富さ。
定番の醤油味もあり、チーズや山椒、南高梅とざらめ、変わりどころではキャラメルラテなんかもあります。

しかもハズレがない!というのがすごい所で、見習いたいものです。

お店はいつも大人気で並ぶの必須なのですが、注文内容に迷うので、優柔不断は私などは待ち時間がありがたかったりもします。
待っている間に店員さんが試食を下さることや、事前に注文内容の聞き取りをして下さり気持よく買い物できるのも人気の秘訣かもしれません。

購入方法も、事前に詰めてあるものや、量り売り、味ごとのキューブでの組み合わせなど様々。
手土産にはキューブで組み合わせ、自宅用のお気に入りは、量り売りの「ねこびん」です。

ねこびんは、写真のような形の入れ物に、最大3種類のフレーバーをミックスで入れてもらえます。
家にあるとついつい手が伸びてしまうのが悩みどころですが‥

今度は何のフレーバーを買おうか、誰にプレゼントしようか楽しみになるお店です。
期間限定品も要チェックですよ。

子ランチ 後篇

前篇の「ついにやってしまった」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!

〜どっちに転んでも の巻〜

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肝心なアイテムの紹介を忘れていました。

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そう、子ランチには目刺しがマスト!

コック長がわざわざ焼きたてを用意する気がしないので、冷えたものを用意しました。麦飯と一緒です。

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食材が出揃ったところで、モツに麦飯を加えます。

冷や飯なので、一粒一粒が温まるまで中火で炒めます。
油を足したりはせず、あえて焦げの香りを強くし、子供に苦味を感じさせるのがポイント‥?

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麦飯が温まったらケチャップを加えて、ケチャップライスにします。

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全体に色が均一になるまで、よく炒めます。

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味が大げんかしないように、ちょっと悪あがき。
コチュジャンを少々足してみました。さぁ、一体これが仕上がりをどう左右するのか。

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ニラは火が通りやすいので、最後に加えます。
塩コショウを軽くして、コック長特製ケチャップライスの出来上がり。

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さぁ、ガラスの容器にミニカーを入れましょう。

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「くたびれた大根葉でもつけてやれ」というコック長の声が聞こえてきそう。

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ミニカーとの仕切りなどない状態で、ケチャップライスをよそっていきます。

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薩摩芋と目指しを挿します。

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デザートのバナナもお忘れなく。

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旗はシェフ自らが認めます。

さぁ、旗を挿せば遂に‥

ビストロ・アニメシ 吉田戦車の子ランチ 子ランチを作ってみた 漫画飯 漫画の食べ物の再現
できちゃった‥

いつもは再現度が高ければ高いほど嬉しいアニメシ。
それなのに、こんな気持ちになるなんて‥

なんだか、これを出されたひろし君の気持ちがすっごく分かる!
予測不能でがっかりなことが起きると、人は怒りを失ってしまうようです。
ただただボー然。

ビジュアルだけで人の心を削ぐなにかを、訴えてきます。

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しかし、作ったからには食べなければと、気持ちを奮起。

恐る恐る一口食べると‥

劇的大逆転なんてあるわけがない。まずい!
というか、冷えた目指しが生臭い!「首」ってなんだんだ!と、忘れていた怒りが生まれてきました。

でも、コチュジャンを入れたからか、食材同士が大げんかをしている・不協和音を奏でているというほどではありません。
食べられる範囲で、ひたすら地味に不味いのです。

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冷えたモツの威力もなかなか。
モツは噛みきれないのが特徴。その特徴が、自然にこの子ランチをゆっくり味わって食べさせる恐ろしい仕組みになっているのです。

お子様に世の中の厳しさをみっちり教え込み、大人にさせる子ランチ。
「味を少しでも良い方向にもっていけたら‥」と思って入れたコチュジャンですが、食べてから気づきました。
生臭くて噛みきれなくて、その上に子供に辛いものって、追い打ちだったのでは‥

ステーキを食べるお母さんを恨みもせず、クチャクチャクチャクチャ、泣きながら食べ進めるひろし君は偉いです。
完食した瞬間を褒めちぎりたい気分になる、すさまじい一品なのでした。

子ランチ 前篇

〜ついにやってしまった の巻〜

今回作成するのは、吉田戦車著の4コマ漫画「伝染るんです。」に登場する衝撃に漫画飯。

伝染るんです。の世界はシュールで不条理で、いつの間にか笑っちゃう。
初めて読んだ時の衝撃と言ったらありませんでした。
訳がわからない世界にいつの間にか引き込まれる、ある種の心地よさがあります。

そんな作品の中でも記憶に強く残っているのが、今回取り上げる「子ランチ」。

仲良くレストランに食事に来た親子。元気よく「ぼく、お子様ランチ!」と注文する子供。
なんとも微笑ましい日常風景ですが、ウェイトレスさんの「すみません。子ランチならありますけど‥」という返答から、雲行きが怪しくあります。

子ランチってなんだ?と思うと、続けてウェイトレスさんが「コック長が子供をあまり好きじゃないんです。」とさっくりとんでもない発言。

そうして出てきたのは、もう本当に子供をあまり好きじゃない‥いや、嫌い?いいえ、大嫌いなレベルの悪意ムンムンの一品です。

ガラスの入れ物に入ったそれは、メインが麦飯・ニラ・モツで構成されたケチャップライス。
しなびた大根葉が垂れています。

そしてぶっ刺してある、目刺しと薩摩芋。
お子様ランチにつきものの旗はありますが、なぜか一文字「首」と書いてあるだけ。

デザートは輪ゴムで括りつけたむき出しのバナナで、極めつけはおまけのミニカー。
なんとむき出しの状態で、ケチャップライスの底に詰められている!

やっつけ仕事を通りこして、とにかく子供をがっかりさせよう、世の中の酸い部分を噛み締めてもらおうじゃないか‥というコック長の執念のようなものを感じさせられるのです。

絶対不味いよ‥

分かっているのに作りたくなるのは、一体何故なのでしょう?
ありえない奇跡を願いながら、調理スタートです!

【用意するもの】
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うるち米、麦、ニラ、ケチャップ、大根葉、ミニカー、モツ

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今回は丁寧であっては作中のテーマとぶれてしまう!
ということで、大根葉は「買った大根を水栽培していたら伸びてきたから使っちゃえ」という想定でいきます。

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そして薩摩芋にバナナ。
薩摩芋はちょっと痩せていて、バナナは熟しすぎなのがポイントでしょうか。

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調達したミニカー、対象年齢が7歳以上でした。
当店でお出しする子ランチは、7歳以上のお子様限定という理不尽さが早くも生まれてしまいました。

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まずは麦飯を炊きます。
普段通りにうるち米を洗います。

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研ぎ終えたら、いつもと同じ量の水を注ぎます。

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そして麦を加えます。

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麦50gに対して100ccの水を加えます。
あとは、いつもと同じように炊飯をするだけ!

おそらく作中では炊きたてではなく、冷ご飯の気がします。
大人のお客さんにお出しするもの全てが麦飯なのは不自然だし、まかない用か、もしくはわざわざ子供が食べづらいように用意をしているのか‥

コック長は一体過去になにがあったのでしょうか?

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そしてモツを焼きます。
網焼きなんて勿論しません。フライパンで油を入れずに加熱します。

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モツを焼いている間に、薩摩芋の調理をします。
薩摩芋も、石焼なんて丁寧なことはしないのが子ランチ流。
以前に千と千尋の神隠しの河の神様の苦団子で行った、電子レンジでの簡単調理法を用いました。

ホルモンの焼ける匂いは、やはり子供が喜ぶものとは繋がりません。
ここまではまだまだ別個での調理進行ですが、ここからモツとケチャップのご対面。
どんどんエグくなっていきます。

一体どうなる?次回、「どっちに転んでも」の巻に続きます。