懐かしのアルマイト・コクリコ弁当 前編

~メルちゃんは節約上手の料理上手 の巻~

今回作成するのは、スタジオジブリの「コクリコ坂から」より主人公メルちゃんのお弁当です。

当ビストロでは、以前もコクリコ坂からに登場する昭和の黄色いカレーの再現に挑戦しました。

まだ一般家庭の食卓に出始めて間もない頃のカレーは、今の茶色くとろみのあるものとはまるで別物。
黄色い見た目に、出汁がしっかりきいていながらスパイシーな味が特徴です。

初めて食べるのに、どこか懐かしい。
垢抜けてはいないけど、しっかりと出汁がきいて美味しい。

今回のお弁当も、特に目新しい食材がある訳でもなく、むしろ古臭いという特徴の持ち主です。

新聞紙にくるまれた、銀色のアルマイト弁当箱。
梅干しがのった白ご飯、手作りのふりかけ、おひたしに卵焼き‥

「炊きたてご飯とお新香に味噌汁」のゴールデンタッグに共通する、この地味であるのに、こうも心くすぐる魅力とは何なのでしょう。

最近では解凍せずにそのまま使える冷凍食品などもあり、「手軽で美味しい」が当たり前になってきています。
種類豊富な上、値段も手頃で、忙しい時の心強い味方なのではないでしょうか。
冷凍食品に限らず、シリコンスチーマーや豊富な調味料のおかげで、食卓の可能性は広がりました。
限られた時間のなかで負担も少なく美味しいというのは、なんとも素晴らしいことです。

しかし、時にはこうして手間隙かけて丁寧に作るご飯も、新しい発見があるかもしれません。

という訳で、時代の波に逆らって、いざ調理スタートです!

【用意するもの】
016
まずは鰹節のだしがらを使ったふりかけを作ります。
鰹節のだしがら、醤油、砂糖、みりん、酒

017
あとは白ゴマとしらすを、お好みで。

006
だしを取る時は、必ず沸騰してから。
たっぷりのお湯のなかに、鰹節をどっさりと入れます。

007
鰹節を入れて再沸騰したら、火を止めて2~3分ほどそのままにします。
ここで、ひとつまみの塩か数滴の醤油を入れると相乗効果に酔って旨みが増します。

009
あとは、ザルにあけてだし汁とだしがらを分けます。

011
だしは綺麗な黄金色。
お味噌汁以外のちょっとした時のために、製氷機でキューブ状に凍らせておくと何かと便利です。

012
今回の主役はこちら。
ザルで水気をよく切っておきます。

013
手でぎゅっと絞って、水が滴らないようにします。

014
ここで登場!ハンギングドライネット
しっかり絞っただしがらを、できる限り重ならないように広げて乾かします。

風で吹き飛ばされないようにだけ気をつければ、ネット以外にお皿でも新聞紙でも大丈夫です。

015
あとはこれを一日干して乾燥させます。
必ず乾燥してパサパサの状態にしてください。

022
だしがらを乾燥させたら、白ゴマとしらすの下準備に取り掛かります。

024
だしがら以外の材料すべてを入れます。

027
お水を加えます。

029
材料を混ぜ、しらすに味が染み込むように20分ほど寝かせます。

018
しらすを寝かせている間に、乾燥させただしがらを手で粉々にします。

019
写真は途中経過。手で握っただけで崩れるので、この作業は簡単です。

020
だしがらは水分を含むと膨らむので、粉になるまで遠慮なく細かく。

031
だしがらが細かな粉になったら、フライパンに入れます。

032
そこへ、しらすを汁ごと注ぎます。

033
だしがら全体に汁気がいくように、お箸でかき混ぜます。
全体が混ざったら火にかけます。

034
沸騰をしたら、火を細めます。

036
あとは焦げ付かないように時折混ぜて、水分を飛ばすだけ。
最初はこんなにあった汁気も‥

037
10分が経過すると、こんなに減り‥

039
15分が経過すると、もっとほぐれて水分が飛びます。

040
柔らかい仕上がりにしたい場合は、これで出来上がり。
お好みで炒り時間は調整して下さい。

043
今回は保ちを良くするためにも、カリカリになるまで炒りました。

火をとめても余熱がかかるので、焦げてしまわないように注意です。
炒り終えたらすぐお皿に移して粗熱を取ります。

ビストロ・アニメシ 鰹節の再利用 ふりかけの作り方 だしがらの活用法 手作りふりかけ
これでふりかけの出来上がり!

お醤油に鰹、胡麻と、実にご飯が進みそうな香りがします。
茶色い色の食べ物は華がないけれど、味に外れのない気がするのは気のせいでしょうか。

普段は捨てるしかない、だしがら。
でも、実はまだまだ栄養と美味しさが詰まっているのです。

作中では、下宿屋を任されたメルちゃんが家計のやりくりをするシーンが何度か登場します。
食材の安売りをチェックしたり、しっかり炊事をし、帳簿をつけたり‥

生活を切り詰めるのではなく、工夫を凝らす姿は本当にしっかりした娘さんだと感心してしまいます。

そんな一生懸命で丁寧な彼女だから、きっとだしがらを「勿体ない」と思っているに違いありません。

だしがらが出る度に作るのは手間なので、だしがらを冷凍させるか乾かした状態である程度ストックし、一度にまとめて作ると楽です。

「手軽に美味しい」とは程遠いですが、行程自体は至ってシンプル。
先人の「生活の工夫」を感じさせる一品なのでした。

このふりかけは冷蔵庫に入れて2週間ほど保存ができます。
瓶に乾燥剤と一緒に詰めたり、冷凍庫に入れればもっと長期保存が可能です。

無事にふりかけが成功したところで、次は肝心のお弁当作りです。

実はあるオカズがまだ何なのか決まっていないという、見切り発車!

次回、「それはタラコかウィンナーか」の巻に続きます。

■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□

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