第二部 古代ローマ弁当 後編

前編の「酵母から作る!イースト不使用の古代パン、パニス」の巻をお読みでない方は、まずはコチラから!

~所要時間‥何日?じっくり作る愛の弁当 の巻~

おかずのフライドウツボ、フライドエスカルゴも作って、残るは古代パン作りのみ。
じっくりじっくりと制作を重ねてきた古代ローマ弁当ですが、今回で遂に完結です!

第二部の前編では、パンを膨らませる為の酵母液を作りました。
酵母液は無事に成功しているのか、焼いてみないことには分かりません。

バターや砂糖がない時代のパン作り、一体どんな味になるのでしょう?
出来上がりの見た目や味に期待しつつ、いざ調理スタートです。

パイオニア企画 全粒粉 800g

小麦粉は、全粒粉を使用します。
全粒粉とは、胚乳だけを用いる通常の小麦粉ではなく、小麦の胚芽、胚乳をすべて粉にしたもの。
これを用いることによって、出来上がりが茶色っぽくなります。

【用意するもの】
01
全粒粉、塩、蜂蜜、水、レーズン酵母

018
酵母液は冷蔵庫から一時間前には取り出し、常温に戻しておきます。

021
蜂蜜は混ざりが良くなるように水に溶かします。

028
ボウルに材料を全て入れ、生地が1つになるまで混ぜます。

033
色は通常の小麦粉より茶色ですが、基本は同じ。
最初はベタつきますが、こねていく内に生地の水分がまんべんなくなっていきます。

037
生地がひとつにまとまったら、ボウルから生地を取り出します。

039
台に取り出した生地を、10分ほどこねます。

040
こね方は、生地を縦に半分に折り、次に横から折りたたみ、そして縦に‥の繰り返しです。

049
表面がすべらかになったら、こねあがり。
油を塗ったボウルに生地を入れ、一次発酵をさせます。

052
発行中は生地が乾燥しないようにラップを被せます。
温度が低い場合は、バットに湯をはるなどして保温します。

ここがびっくりな所で、イースト菌を使ったパンに比べて、酵母パンは発酵に倍以上を要します。
酵母の活きの良さや温度によって上下しますが、6時間~12時間かかります。

一次発酵でしっかり膨らませないと、二次発酵でそれを補うことはできないので、とにかく膨らむまでじっくりと待ちます。

057
ボウルいっぱいに2倍以上に膨らんだら、一次発酵完了。

059
台の上に取り出し、手のひらでガスを押し出します。

062
ガス抜きを終えたら、生地をこねなおします。

064
濡れタオルをかぶせてベンチタイム。

067
ベンチタイムを終えたら、表面が張るように丸めます。

071
丸め直したら、生地を二次発酵させます。

070
表面が乾燥しないように、霧吹きで水を吹きつけてあげます。

075
二次発酵が終わりました。

オーブンの天板いっぱいに広がる生地。
良い膨れ具合になりました。

078
あとは生地に、切れ味の良い刃物で切り込みを入れます。

087
8等分に切り込んだら、いよいよ焼くだけ!

オーブンに入れて待つこと20分‥

091
焼き上がりました!
小麦の香ばしい香りに、綺麗な焼き色で美味しそうです。

092
バットに乗せて、熱を冷まします。

001
パニスを冷ましている間に、お弁当箱におかずを詰めていきます。
フライドウツボにピックを刺して‥

002
エスカルゴを詰めます。
エスカルゴはオイルに浸したものを取り出すので、オイルが滴らないようによく油を切ります。

あとはパンを唐草模様の風呂敷に包めば‥

010
「これ‥あなたに食べてもらいたくて‥

あとこれも‥
好きかもしれないって‥

ビストロ・アニメシ 古代ローマ弁当 テルマエ・ロマエ パニス 酵母パンの作り方 古代パンのレシピ エスカルゴのオイル漬け ウツボのフライ

カタツムリの揚げ物とウツボ‥」

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さつきちゃんが、こんなに時間をかけて仕込みをして作ったのかは定かではありません。

しかし、愛情たっぷりなお弁当ということは間違いないでしょう。
パニス1つ作るだけでも感激ものなのに、それに加えて「好きかもしれない」と思い、慣れないおかずを用意してくれる‥そのいじらしさったらありません。

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おかずはどれも茶系のもので、パッと見の華やかさはありません。
しかし、茶系の食べ物に不味いものはあまりありませんので、味は期待できます。

ピックのハートやピンク色も、さつきちゃんの不器用な可愛らしさがにじみ出ていて、彼女の魅力を知っているルシウスとしては心惹かれる点だったのかも知れません。

というわけで、いよいよ実食!

031
パニスは表面につけた切り込みから、簡単に分けることができます。

手で割くと、途端にふわっと香ばしい小麦とレーズンの香りが立ちます。
外側はハードで、中身はしっとり。ちょっとハードなスポンジケーキのような独特の食感がします。

今の時代のパンとは少し違うけれど、噛み締めるほど、口いっぱいに広がる小麦とレーズンの本来の旨味はずっしりとした食べごたえある美味しさがあります。
ほんのりとした酸味に素朴な味わいで、そのままでも不思議と後を引きますが、クセがないので食事パンとしても応用がききそうです。

088
オイル漬けのエスカルゴは、時間をかけてオイルに浸したことで、味が染み込んでいます。
牡蠣に似た食感ですが、牡蠣よりもクセがないので、エスカルゴバターの美味しさとバター、オリーブオイルのコクが存分に楽しめます。

お弁当箱に詰めた時はピックのみを用意しましたが、食べる時には小ぶりのフォークが便利です。
外観への抵抗も、下処理から時間を置き、オイルで黒くなっているので軽減されました。

見た目の抵抗感さえ克服すれば、食感も良くて美味しい一品です。
特にエスカルゴバターが染みたオイルが絶品で、これをパンに浸して食べるのもまた美味しいです。

そして驚いたのは、フライドウツボの味。

フライドチキンそっくりの味付けがぴったりとマッチし、チキン顔負けの味わいです!
衣からしっかりと風味がついていて、淡白すぎずコクがあります。

通常の白身のフライに比べて、びっくりするほど身がふっくらと柔らか。
チキンより脂っこくなく、お弁当箱に詰められた量も「少し多いかな?」と思ったのですが、簡単に食べきれてしまいました。

028
パンを片手に、おかずが進む古代ローマ弁当。

作中でルシウスが食べるシーンがないのが残念なくらい、とても美味しいお弁当に仕上がりました。
つい味に夢中になり、あまりアレンジを考えませんでしたが、パンに切り込みを入れてフライをサンドしても美味しく頂けそうです。

どれも素朴な味わいのなかに旨みがぎゅっと凝縮され、栄養価の高いものばかりです。
見た目に抵抗があり、食わず嫌いしていたものも、下処理を施しさえすれば、美味しいものへと変化します。

フライドウツボはマヨネーズやマスタードを足しても美味しそうですが、他とのバランスを考えると、この簡素なままの状態が良いのかもしれません。

ローマの繁栄を心に、誠心誠意働く古代ローマ人ルシウス。
余計な華美さや贅沢を求めない‥古代ローマ弁当は、そんな彼の「武士道」に似た精神を感じさせる一品なのでした。

■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□

「第二部 古代ローマ弁当 後編」への4件のフィードバック

  1. まちゃる様
    コメントありがとうございます。
    日本と比べてみると、また実感がわいて面白いですね!
    この時代にすでにパンを作り、温泉を作る古代ローマの技術にはびっくりです。
    パニスは特に当時の作り方に倣ってみたので、是非作ってみてくださいね!
    現代のパンに優らずとも劣らない、味わい深いパンです。

  2. 以前テレビで見た「古代ローマのパン」が食べてみたくて
    ネットを彷徨っているときにこちらに辿り着きました!
    パニス、すごく美味しそうです!
    レシピって公開されてますか?作ってみたいです。

  3. たむ様
    コメントありがとうございました。お返事が遅れたことをお詫び申し上げます。
    パニスのレシピについてですが、申し訳ないことにまだ公開していません。
    今のままでは不完全なので、今後分量の見直しや修正を加えて、人様に出せるものになったら公開させて頂きますね!
    パニスの作り方について補足ですが、イースト菌を使わず酵母菌を使う「酵母パン」なので、酵母パンを全粒粉で焼くとそれらしいものになります。
    酵母パンは酵母が販売されていたり、ご自身で酵母をイチから作る方法など様々なので、色々と調べてみると楽しいかもしれません(^^)

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