〜ガルバンゾだけどガンバルゾ の巻〜
今回作成するのは、漫画「きみはペット」に登場するスミレちゃんの好物のカレー。
その名も、「ガンバルゾーカレー」です。
きみはペットは、キャリアウーマンかつクールビューティな女性・スミレちゃんが主人公。
同期からも一目置かれているエリートですが、それ故にとっつきにくい印象の女性です。
でも本当は、お高く止まっている訳ではないスミレちゃん。
元来の強面(美人だけれども)と、極度の人見知りで不器用な所が災いしてしまっているのです。
生真面目なのに、なかなかそれでは世の中うまくいかない。
仕事も恋も、最悪の状態の時、物語は始まります。
ひょんなことから拾ったペットとの出会いが、彼女の世界を明るいものへと変えていきます。
でも、そのペットというのが「美少年」なんだから仰天。
なんとなく、「美少年をペットにする」というとイヤラシイ展開を想像してしまいますが、びっくりするほどクリーンな漫画です。
多少のそういうシーンはありつつも、重きはそこになく、ギャグありシリアスあり。
日常にありそうでないほんのりした「願望」が描かれていて、重くなった心が軽やかになる作品です。
そして肝心のカレーは、そんなスミレちゃんに、幼なじみのユリちゃんが作ってくれた一品です。
二人がまだ学生の頃、ユリちゃんが作ってくれた思い出のメニュー。
ひよこ豆のカレーで、実際は「ガルバンゾー(ひよこ豆の意)」なのですが、スミレちゃんが「ガルバンゾー」を「ガンバルゾー」と聞き間違えてしまう、というエピソード。
何年か経って、ちょっとした喧嘩をした二人。
「ほら、あんたの好きなガンバルゾーカレー」と、仲直りにユリちゃんが差し入れてくれるのです。
ガルバンゾーという豆だと知っていても、ガルバンゾーを見かけると、このエピソードを思い出してしまいます。
お豆のカレーって食感が楽しくて良いですよね。
ユリちゃんの作る料理の特徴を考えるのも、楽しそうです。
ということで、いざ調理スタートです!
【用意するもの】
トマト缶、カレー粉、人参、タマネギ、ミンチ、ガルバンゾー、ケチャップ、ウスターソース、砂糖、ニンニク、ショウガ、ローリエ、ブイヨン、スパイス
スパイスはガラムマサラとコリアンダーをチョイス。
ユリちゃんのイメージとして、料理は上手で手際も良さそう。
ちょっとこだわりつつ、ごちゃごちゃせず簡素に作ってくれそうなので、スパイスは2種類に抑えました。
ガルバンゾーは水煮缶で手軽に作ることも出来ますが、今回は乾燥タイプを購入。
鍋いっぱいの水を入れ、沸騰するまで火にかけます。
沸騰したら、火を止めて蓋をします。
蓋をしたまま40分ほど置いておけば、一晩浸したのと同じ状態になります。
扱いは大豆と一緒。
40分経過したら(もしくは一晩水に浸したら)、弱火で15分ほど煮ればOKです。
弱火で15分煮たら、ザルにあけて水気を切っておきます。
ガルバンゾーは、日本語でひよこ豆と呼ばれます。
茹で上がりを見ると、本当にぷくぷく、ころんとしていてひよこみたい。
また、食感が栗に似ているので、栗豆とも呼ばれます。
「確かに栗に似てる」と茹でたてをついつまみ食いしちゃいます。美味しい。
フライパンにオリーブオイルを熱し、刻んだニンニクとショウガを香りが立つまで熱します。
香りが立ったら、みじん切りのタマネギと人参を加えます。
全体に油がまわってしっとりするまで、中火でよく炒めます。
ミンチを加えて、肉の色が変わるまで炒めます。
色が変わったら、カレー粉を加えます。
たちまちエスニックな雰囲気に。
これに簡単に塩胡椒しても美味しそう。
でも、今回はカレーなんです。
ということで、ここから煮込みの作業に続きます。
オーソドックスなカレーライスも良いけれど、たまにはこうしたちょっと変わったカレーも食べたくなります。
ガンバルゾーって元気が出るようなカレー、果たして無事に作れるのでしょうか?
次回、「大人も子どもも、ガンバルゾー」の巻に続きます。