カテゴリー別アーカイブ: うさぎドロップ

りんちゃん大好き!懐かしの甘食 後篇

前篇の「素朴という美味しさ」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!

〜これこれ!これだ! の巻〜

粉類を加えてよく混ぜたら、あとは焼くだけ。

001
5〜6cmの直径になるように、スプーンですくって生地を乗せていきます。

002
爆発しすぎないように、てっぺんを包丁ですっと切り込みます。

あとは220℃に予熱したオーブンで10分焼けば、いよいよ‥!

うさぎドロップの甘食 甘食の作り方 甘食のレシピ ビストロ・アニメシ
出来上がり!
ひび割れは良い感じ!ですが、もっと標高が高くても良かったかな。

甘食といえば、あの三角のトンガリ。
焼きあがった甘食はどうもゆるやかで、「甘食らしさ」に欠けるかもしれません。

うさぎドロップの甘食 甘食の作り方 甘食のレシピ ビストロ・アニメシ
これは失敗か?と思いながらも、ほんのり甘い香りに惹かれて頂くことに。

持ち上げるとそれはそれは軽くて、サクッとしていて、旨い。

ボーロのようなくちどけの外側に、中身は口中の水分を奪われる甘食独特のモサモサ感。
そのモサモサも、ずっしりと入っているのではなくて、空気を沢山に含んで軽いから嫌じゃない。

甘ったるさのなくなった鈴カステラのような。
もしくは、ボーロとホットケーキの良い所を足して割ったかのような、そんな味。
とても懐かしくて馴染みのある、優しい美味しさです。

「そうだった、この素朴さが良いんだよなぁ」としみじみ頂いちゃいました。

りんちゃんのように牛乳と食べても美味しいし、麦茶なんかにも合います。

軽いから、小腹がすいた時にぴったり。
小さなりんちゃんも二つ三つ、余裕で食べられちゃいます。
冷めても美味しいのも嬉しい、素敵なおやつです。

すっかり市民権のなくなった甘食ですが、久しぶりにその良さに気づきました。
清らかなのにどこかじじくさい、りんちゃんらしい好物です。

きっとダイキチは、嬉しそうにパクつくりんちゃんを見て微笑ましく思ったに違いない!
二人の幸せな瞬間を感じた一品なのでした。

トンガリとした三角を目指すべく、リベンジもあるかも‥?

りんちゃん大好き!懐かしの甘食 前篇

〜素朴という美味しさ の巻〜

今回作成するのは、うさぎドロップに登場する甘食。
うさぎドロップといえば、以前もかまぼこ入り煮物という懐かしい代物を作りました。

かまぼこ入り煮物に負けず劣らず、甘食も名前からして懐かしい一品。
日本の焼き菓子の一種で、ころんとした三角形が可愛らしいです。

マドレーヌよりもさっぱりとしていて、ホットケーキよりもふわっと軽い。
日本初だけれども、和菓子とも違う、洋菓子のような、そんなあやふやな立ち位置の甘食。

バターやお砂糖をふんだんに使った洋菓子が出回るようになってからは、完全に居場所をなくしてしまいました。

そんなわけで最近はあまり見かけなくなりましたが、一昔前まではパン屋さんによく並んでいたもの。

おじいちゃんに育てられたりんちゃんは、食べ物も趣味もどこか昔らしくて、そこが良い所。
そんな彼女だから、この素朴な甘食が大好きです。

作中には、甘食を3時のおやつに食べるシーンがあります。

アニメバージョンでは、りんちゃんの保護者のダイキチが、甘食を食べるりんちゃんに「どう?」と尋ねるシーンがあります。
おそらく初めて食べるというわけではないのに、何故「どう?」と聞くのか、少し気になります。

お弁当も作り始めの、「保護者1年生」なダイキチが甘食を作ったかは分かりませんが、もしそうだったら‥。
いつも買いに行くお店になくって、しょんぼりとしたりんちゃんの為に一生懸命作り方を調べて作ったのだとしたら、とても素敵ではないでしょうか。

というわけで、甘食。久しぶりに食べたくなってしまいました。
いざ、調理スタートです!

【用意するもの】
003
牛乳、薄力粉、ベーキングパウダー、バター、砂糖、重曹、卵

005
バターは常温に戻しておき、ボウルで空気と混ぜあわせてペースト状にします。

007
砂糖を加え、バターと砂糖が一体化するようによく練ります。

008
別の容器で卵をかき混ぜておきます。

010
卵液を3回くらいに分けて、ボウルに注ぎます。

012
卵液が混ざると、とろりとしたカスタード状になります。

013
牛乳を注ぎます。

017
粉類はふるいにかけ、ボウルに3回くらいに分けて加えていきます。

018
粉類が加わると、白っぽく、ねっとりとしてきます。

019
粘土のような結構な硬さになります。
薄力粉がダマにならないように、ちょっと重いですがよく混ぜます。

普段の洋菓子作りと違って、甘食は特にコツが必要ないのが良いところ。
強いて言えば、この粉類をよく混ぜる所でしょうか。

混ぜる時は、急がなくても大丈夫。
ゆっくりで良いので、よく混ぜることです。

バターと砂糖、それに卵の混ざった甘い香りって、なんとも心地良い。
計量に悪戦苦闘するダイキチや、一生懸命生地を練るりんちゃんを想像すると、微笑ましい気持ちに。

あとは、混ぜる間にオーブンを予熱して、焼いたらいよいよ出来上がり。

りんちゃんをご機嫌にする甘食は出来るのか?
次回、「これこれ!これだ!」の巻に続きます。

りんちゃんのかまぼこ入り煮物 後篇

前篇の「爺むささも可愛さのうち」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!

〜あっ‥ の巻〜

033
お煮しめは材料の下茹で、下準備がいっぱい。
黙々と作業を続けます。

028
厚揚げは食べやすい大きさに切り、熱湯をまわしかけて油を落とします。

035
戻した干しシイタケは、石づきを取ります。

034
鍋に火をかけて、沸騰する昆布を取り出します。
とろ火にして、アクを取ったら火を止めます。

036
煮干しも取り出してます。

040
りんちゃんは、コレを食べるのが好き。

真似て食べると、大きな煮干しと田作りでは味が全然違って面白い。
そういえば、昔よく食べたなぁと思い出します。

038
干しシイタケの戻し汁を注いで、再度火にかけます。

042
材料それぞれを、鍋に入れていきます。

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昆布は細長く切って結び、結び昆布にします。

048
結んだ昆布は、鍋に加えます。

あとは落し蓋をして、コトコト煮て、味をつけるだけ。

‥だったのですが!
今更ながら、あることに気づいてしまいました。

「かまぼこ」って、もしかして‥揚げかまぼこ!?
それなら、確かに煮物に入っているのを見た覚えも‥。

そう思うと、どんどん「揚げかまぼこ」のことに思えてきてしょうがない。

003
というわけで、至急材料追加です!

006
一口大に切って、鍋に加えます。

008
10分ほどコトコト煮たら、調味料を加えます。
みりん、砂糖、酒、塩、醤油。
1つずつ、味が染みるよう順に入れていきます。

015
再度落し蓋をして、材料が柔らかく味がちょうど良くなったら火を止めます。
落し蓋は、写真のようにアルミホイルに穴を数箇所開けたもので代用出来ます。

煮物は冷めてから味が染みるので、火を止めたら熱を冷まします。
あとは、器によそって‥

うさぎドロップ お煮しめの作り方 煮物のレシピ ビストロ・アニメシ りんちゃんの煮物 かまぼこ入りの煮物
出来上がり!
お野菜の炊けた香りって、とてもほのかで優しくて安心します。
お花のにんじんも、生麩も煮崩れたりせずに綺麗に出来て、満足。

うさぎドロップ お煮しめの作り方 煮物のレシピ ビストロ・アニメシ りんちゃんの煮物 かまぼこ入りの煮物
さっそく食べると、具に煮汁がじゅわっと染み込んでいます。

祖母が法事の時にふるまってくれた、懐かしい味。
松花堂弁当の名脇役!というたとえも当てはまる、素朴で品のある味に仕上がっています。

じっくり丁寧に炊くから、薄味なのに1つずつにお出汁がしっかり染み込んでいて、美味しい。

ハンバーグやパスタが出る食卓も良いですが、こういった煮物が当たり前に登場する食卓も素敵です。
ダイキチの健康も考えての献立かな?なんて考えたり‥。

肝心のかまぼこですが、紅白かまぼこも揚げかまぼこも、美味しく仕上がりました。
でも、紅白かまぼこは煮汁の色が染みて見た目はイマイチなので、揚げかまぼこが有力です。

かまぼこ案として思いつきで登場させた生麩は、にんじんと並んで彩り要因になりました。
おそらく作中の「かまぼこ」には該当しなさそうですが、具としては悪くありません。
次に作る時も、入れてみようかな、と1つの発見。

お鍋にいっぱい作ったので、副菜にお弁当にと、大活躍しそう。
今回は色々な野菜を入れましたが、その時にあるもので作れるのが煮物の嬉しい所。
あまり作っていなかったけど、煮物って便利!

これから常備菜としてレギュラー化する予感です。

大学生のりんちゃんに暮らしのヒントをもらうとは‥!
本当におばあちゃんみたいで、それが可愛いなぁ、とダイキチの気持ちを追体験出来ちゃう一品なのでした。

りんちゃんのかまぼこ入り煮物 前篇

〜爺むささも可愛さのうち の巻〜

今回作成するのは、うさぎドロップに登場するりんちゃんの煮物。

うさぎドロップは、三十路の独身男性ダイキチが、突然6歳の女の子と暮らすことになった日々が描かれています。

祖父の訃報によって久方ぶりに訪れた祖父の家には、見覚えのない女の子、りんちゃん。
母に聞いてみると、なんと祖父の隠し子という驚きの事実。

親戚一同は祖父が亡くなって始めてりんちゃんの存在を知り、戸惑い、拒絶の姿勢を見せます。
施設に預けよう‥と皆で話は進んでいきますが、一同のりんちゃんへの扱いに疑問を感じたダイキチ。

決して子供好きでもなく無愛想なダイキチですが、りんちゃんを引き取ることに決めました。

そこからは、「こども」という生き物が未知の存在すぎて戸惑う日々が始まります。
服のサイズは分からないし、保育園に通わせること1つとっても、保育園の種類を初めて知ったり、仕事の時間との調整が必要だったりとドタバタ‥。

当然、一人暮らしとは全く違う生活。
今までどおり残業が出来るわけもなく、思い切って移動願いもして‥
暮らしを変えることを「犠牲」と思いたくない。
仕事は組織として自分が外れても回るはずだけど、りんちゃんのことはそうはいかない!

でも、なかばイキオイでの展開で、今まで知らなかった世界に急に飛び込んで、迷ったり不安だらけ。
それでも、りんちゃんを知り、りんちゃんに癒され、時に学ぶ。
守る存在がいることは、大変でありながらも原動力になって、大きな生きがいになるのだろうと感じる作品です。

作品は大きく分けて、りんちゃんの幼少期を描く一部と、高校生へと成長した二部の構成です。

無邪気で可愛い幼少期のりんちゃんには顔が緩みっぱなしですが、高校生に成長した二部も読み応え満点。
恋を知り、自らの出生を知り、沢山の時間を経て変化していく彼女を取り巻く環境。
展開が気になってどんどん読み進み、迎えるのは予想外のラストでした。

その選択が正しいのか、そして幸せなのか、すぐには判断することが出来ませんでした。
誰もが祝福してくれるのかと言えば、そうとは言えない。
特に、そこまで幼少期のりんちゃんと、それを見守るダイキチを読み知っていると、親心のような変な老婆心が先行してしまって、ますます大手を振って祝福するのは無責任なようで出来ません。

「それで、いいの?本当に大丈夫?きっと大変だし、嫌なことを言う人もいるよ?」とモヤモヤとするラストなのですが‥

そこでこの煮物がポイントになります。

この煮物は、作中にはっきりと登場しません。
登場するのは、作品のその後が描かれた番外編の、ダイキチのセリフにだけ。

「煮物にかまぼこ入ってんのも、かーちゃん以外では初めてだよ」

お出汁を取り終えた煮干しを食べたり、煮物にかまぼこが入っていたり。
ダイキチいわく、「ばあさんみたい」なりんちゃん。
でも、それは美味しいし、何やら嬉しそうなダイキチ。

会話からは、二人の新しい関係性が穏やかなものだということが伺えて、他愛ないもののはずなのに、ほっと安心するのです。

そんな、りんちゃんの煮物。
作ってみるっきゃありません!!

というわけで、調理スタートです。

【用意するもの】
001
絹サヤ、厚揚げ、ニンジン、ゴボウ、コンニャク、生麩、かまぼこ、昆布、干しシイタケ、煮干し
調味料は醤油、酒、砂糖、みりんです。

かまぼこ入りの煮物というのが初耳だったもので、色々考えました。
ぱっと思いつくのは、ワサビ醤油で頂く紅白の板蒲鉾。

でも、煮物に入れたことがないなぁ‥と、イメージがボンヤリ。

そこで、「もしかして、生麩なんじゃないか?」と閃きました。
生麩とは、小麦粉ともち粉を原料にした、もっちりした食感が特徴な商品。
かまぼこに見えなくもない外観な上に、練り物です!

スーパーなどでも手頃な価格で販売されているし、りんちゃんは生麩だと分かっているけれど、ダイキチは生麩を知らないんじゃないか‥という推理をしてみました。

でも、生麩もかまぼこも彩りが良いし、味も馴染み良いもの。
ということで、せっかくなので試験的に両方入れてみることにしました。

004
お出汁を取ったあとの煮干しを食べるのが楽しみな、りんちゃん。
お裁縫も好きだったり、古い家の手入れをすることから、今回は顆粒ダシなどは使用せず、お出汁をしっかり取るレシピです。

煮干しは大きめのものと、お正月に余った田作りを少々。

005
苦味や臭みが出ないように、頭とはらわたを取り除きます。

008
鍋に水を入れ、昆布と煮干しを入れてしばらく置きます。

007
干しシイタケはぬるま湯で戻しておきます。

009
ゴボウは斜め切りして酢水につけておきます。

ゴボウのアクは栄養価らしく、水にさらさなくて良い説・酢水ではなくて良い説諸々ありますが、泥臭さが心配な私はいつも酢水です。
酢水につけることは、アク抜きのほかにも色がくすまずに白く保たれる効果があります。

011
絹サヤは端を折り曲げ、折れた先端を引っ張ってすじ取りをします。

012
手で取りきれない場合はピーラーで削ぐと、便利です。

016
ニンジンは皮むきして輪切りして、花型にくりぬきます。

017
茶色くなりがちな煮物に、彩りを添えてくれます。

019
お次はコンニャク。軽く水洗いしてから、ちょっと厚めに切ります。
真ん中にほんの少しの切り目を入れて‥

020
切り目に端をくぐり入れて‥

021
手綱の形が出来上がり。

023
ぐらぐらと沸騰したお湯で、下茹でしておきます。

026
生麩とかまぼこは、一口大に。

031
沸騰したお湯でニンジンを下茹でし、生麩もさっと湯通しします。
着物の柄みたいで、可愛らしい組み合わせに笑みがこぼれます。

033
絹サヤも一緒に茹でちゃいます。
火を入れすぎると、せっかくのシャクっとした食感がなくなってクタッとしてしまうので、ザルの中でささっと茹でます。

今回はちょっと丁寧な手順なので、下準備が結構あります。

絹サヤを無言ですじ取りしたり、ニンジンを花型にくり抜いたり、コンニャクを手綱にしたり‥
ちまちまとした作業って、楽しい。黙々とやっちゃいます。

りんちゃんも、こういう作業を好きそうな気がします。

満足感のある行程ですが、煮物はここからが本番!
というわけで、次回「あっ‥」の巻に続きます。