前篇の「ビストロなのに食材出ず。これいかに の巻」をお読みでない方は、まずはコチラ!
~これは切るより殴る用 の巻~
前編では、出来上がりに使う刀を作りました。
お花見に似合う、春を感じる今回のアニメシ。
一体なにが出来上がるのか?と勿体ぶってみましたが、刀を使うアニメシはなかなか無いので、ピンときた方も多かったようです。
そう、今回は頭の上のぜんまいがトレードマークの「ぜんまいざむらい」より、必笑だんご剣の再現に挑戦です。
ぜんまいざむらいが使う刀は全部で3種類。
小さな「まめまめ必笑だんご剣」、ほどよい大きさの「必笑だんご剣」、そして大きな「必笑七色だんご剣」です。
今回はその中でもひときわ大きな「必笑七色だんご剣」を再現。
本来、三色だんごはその紅・緑・白でうららかな春を表現しています。
食べ物で季節を表現するなんて、なんとも風流ですが‥
必笑七色だんご剣は、三色だんごの倍以上のカラーバリエーション。
その七色は一体なにを表しているのか、謎は深まるばかりです。
七色に魅せられて、まずは実際に作ってみれば何か分かるかもしれません。
というわけで、いよいよ肝心のお団子作りです。
【用意するもの】

上新粉、砂糖、着色料各種

少量のサラダ油
着色料は、紫色なんてないだろうなぁ‥と思っていたら、ありました。
紫芋から色素を抽出している天然由来というのも嬉しいアイテムです。

上新粉をボウルに入れ、そこに砂糖を加えます。

上新粉と砂糖をよく混ぜあわせます。

全体がよく混ざったら、熱湯を注ぎ込みます。
一気にいれず、すこしずつ様子を見ながら混ぜ入れます。

手で触れる温度になったら、箸で混ぜるのをやめ、手でこねます。

次第に生地がまとまり、表面がさらさらしてきます。
生地が耳たぶくらいの柔らかさになったらOK。

こねた生地を適当にちぎります。

生地は手で丸めます。真ん中が分厚くならないよう、手で押します。

このように生地をちぎってから蒸すことで、全体に均一に蒸しあがります。

全部形作ったら、蒸し器で20~30分蒸します。
生地に水滴がつかないように、蓋には濡れ布巾を被せます。

蒸しあがり。

蒸しあがった生地を取り出し、今度はこれを槌でつきます。
熱いうちによくつき、生地をひとつにします。

つきながら何度かに分けて水を注ぎます。

ずっしりとした生地はなかなか手強く、すり鉢に付属していた小さな陶器の槌では悪戦苦闘。
なんとかひとまとまりになってきました。

まどろっこしくなってきたので、熱いのを覚悟で手ごねすることに。
木槌がある場合は木槌でよくついて下さい。

手でこねる時は、ヤケドに注意。
時折水を手につけ、餅つきのようにこねて下さい。

上新粉は白玉粉に比べて扱いにコツが要りますが、ここでしっかりとこねることで失敗が少なくなります。
白玉粉はもちもちつるっとした食感が手軽に味わえるのが魅力ですが、時間が経過するとベチャッとしてしまいます。
長時間持ち歩くだんご剣ですから、ここは上新粉をチョイスです。
というわけで、すぐに食べる場合は白玉粉で作るとより手頃です。

よくこねて生地が柔らかくすべらかになったらOK。
つきたての餅のふっくらと良い匂いに、つい熱いうちに少し食べたくなってしまいますがここは我慢。

等分して団子の形にしていきます。

そしていよいよ今回のポイントの七色の着色です。
まずは紫から。

着色料を入れてすぐはまだらでマーブル柄の団子ですが‥

よく練ると綺麗に紫色に染まります。

最後に形を整えて、表面にサラダ油を塗り、照りを出します。

同じよう要領で青も作ります。

スライムがあらわれた!

まるで食べ物とは思えない色で、つい遊んでしまいました。
カラー粘土を彷彿とさせますが、お団子です。

青の次に水色を作りますが、元の着色料は同じなので、青い団子と比べて着色料の量を調節します。

次に緑。
緑はヨモギか抹茶を彷彿とさせるので比較的食べ物と認識できるものになりました。

黄色は巨大なチューイングガムに見えます。

オレンジ色は、紅と黄色をブレンド。

望みどおりのオレンジ色になりましたが、この謎の物体は何でしょうか。

最後の食紅で紅い団子を作れば‥

およそ団子とは思えない鮮やかな七色団子のできあがり!

あとはこれを刀に刺していけば出来上がり。
わくわくしながらお団子を突き刺していきます。
‥と、思いきや!
ここで思わぬハプニング発生です。
1つあたり、247gのお団子。
合計して2kg弱の重さに耐えられず、なんと刀が‥

折れちゃいました。
ここまできて、そうやすやすと諦めるわけにはいきません。
急遽購入した「お風呂場でタオルをかける吸盤つきの棒」の登場!
吸盤や付属パーツを取り除き、洗剤で洗います。
そしてこの棒と平板を交換する作戦。

うまく装着完了です!
