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赤福・七月の朔日餅「竹流し」

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伊勢名物・赤福の「赤福餅」は有名ですね。
お餅の上にこし餡を乗せ、伊勢神宮の五十鈴川のせせらぎを模した三筋の形が特徴です。

口当たりがよい餡に柔らかな餅が食べやすくて、普段あまり甘いものを食べない人でも食べやすい味です。
一口でぱくり、と食べやすく、「日持ちもしないしね‥」と言い訳して、ヘラでつい1つ、もう1つ‥と食べてしまいます。

でも、今回は赤福餅以外のおはなし。
朔日餅という存在をご存知ですか?

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「朔日餅」は特定の菓子の名前ではなく、伊勢で毎月朔日(ついたち)に限って発売されている菓子のこと。

伊勢には、毎月1日にいつもより早く起きて、神宮へお参りをする「朔日(ついたち)参り」という習わしが残っています。
朔日餅は、そんな朔日参り帰りのお客さんに向けて作られた餅菓子。
毎月1日、月ごとに変わる餅菓子なんて、とても素敵ですね。

気になるラインナップはというと、よもぎもちにさくらもち、かしわもち‥と定番の菓子は勿論、聞いたことのない菓子もあり飽きない内容です。

今回は、7月の朔日餅「竹流し」を頂きました。
赤福餅に使用されている餡を使った、特製の水羊羹です。

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箱を開けると、竹とご対面。
要冷蔵なので少し汗をかいていますね。

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中には竹流しの説明書きと、竹串ときりのようなものが入っています。

そう!この菓子の一番の特徴は食べ方!

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竹の底にきりを2箇所ほど刺し、穴を開けます。

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硬いので、けがをしないよう注意。

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穴を開けたほうを上にして、手のひらで穴を開けた面をぽんと叩きます。

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そうすると、にゅっと水羊羹が‥

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出てくる出てくる‥

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にゅろんっと出てきます。

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あとは好みの厚さに切りつつ食べるだけ。

水羊羹なので、つるりとした食感に、口で柔らかく崩れる食感が涼やか。
赤福とはまたひと味違った風情ある一品です。

ただ、竹の香りがしっかりとついているので、それが苦手な方は赤福氷とかの方が良いかもしれませんね。
食べるまでのプロセスを楽しめる冷菓です。

さつま芋菓子専門店「覚王山吉芋」の「吉芋花火」

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芋栗南京って、本当に美味しいですよね。
独特のねっとり、ほくほくとした食感に、素朴な甘みが体に優しくてたまらない。

今回は、そんな大好きなさつまいも菓子のご紹介。
愛知県名古屋市、覚王山にある「覚王山吉芋」さんは、珍しいさつま芋菓子専門店のお店です。

最近はナッツ専門店やからあげ専門店など、様々な専門店が立ち並ぶようになりましたが、ここは創業26年の伝統を誇るお店。

名古屋駅内で見かけたことがある方も多いかもしれませんが、本店の控えめでいて趣のある店構えもまた素敵です。

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ここの看板商品といえば、芋けんぴ「吉芋花火」!
タッパーに入った状態で販売されています。

細切りしたさつま芋を菜種油でカラッと揚げて、お店自家製の蜜を絡めた一品です。
パリパリ、ポリポリと食感が心地よくて、揚げ物なのに軽やか。
自家製の蜜がまた、余計なものが一切入っていない洗練された透明感のある蜜で良いんです。

ついつい食べすぎてしまうのが難点です。

くどくない甘さなので甘いモノが得意では無い方にもおすすめですが、実はこの「花火」、もう1つありまして‥

甘くない、「吉芋塩花火」も絶品です。
さつま芋って、甘い仕上げもしょっぱい仕上げも合うんですよね。
こちらは手でつまんでもベタベタしないので、更に手が伸びやすいです。

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そして私が花火と同じくらい好きなのが、この大学芋「べっ甲芋」。
カリカリ食感の花火も大好きですが、さつま芋好きとしてはあの「ほくほく感」を楽しめる一品も大事にしたいところです。

まず、べっ甲の名にふさわしく、淡い黄金色の艶めくビジュアルが上品で良い。
そして家ではなかなか真似できない、外側をカリッと仕上げていながら、中はしっとりほくほく感を保つ絶妙な揚げ具合。

舌に入れた時には、蜜がとろりと当たり、咀嚼すると外側も内側も無限大の表情を見せてくれるのです。

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あとは、タッパーに「追い蜜」がついてくるのも嬉しいところ。
好きなだけ蜜を足して召し上がっちゃって下さい。

覚王山吉芋さんは、その他にもあらゆるさつま芋菓子を展開しています。
奇をてらうような形や名ではないのに、洗練されていて、素晴らしい名前ばかり。

次は他のものにも手を出そうか‥いや、まずは定番の花火も押さえておきたいし‥あ、花火は甘いのと塩どっちにしよう?

ここに来ると優柔不断に拍車がかかります。
本店では、試食も出来るので是非お好みのさつま芋を見つけて下さいね!


覚王山吉芋本店 店舗情報
住所:愛知県名古屋市千種区日進通5-2-4
電話:052-763-2010
営業時間:10:00-18:00
定休日:無休(年末年始を除く)

いちごの冷製パスタ

Strawberry

小池田マヤ先生の漫画が大好きです。
以前に当ビストロでも、あさひごはんに登場するののこめしや、エッグスラットを再現しました。

最近の作品は食べ物が絡むものが多く、それがまた何とも旨そうな描写でたまりません。

普段なんてことなく食べているものだって、小池田マヤ作品にかかればその香りや構成が洗練され、お腹が減ってきちゃいます。

知っている食材でも、普段組み合わせない味の構成が描写されていると、もう気になって気になって‥
食べ物を口に入れた時のキャラクターの表情がまた、大げさ過ぎずリアルで、説得力があります。

中でも家政婦さんシリーズと、高円寺の店シリーズがお気に入り。

ただ‥
そんな中で、1つだけ「それって美味しいの?」と疑問を抱いたものがあったのです。

高円寺の店シリーズの「女と猫は呼ばない時にやってくる」に登場する「いちごとレモンのカッペリーニ」。

作中でも、「いちごのスパゲッティー!?」「何それエグイ!!」と食べる前は不評です。
でも食べてみると、美味しいみたい。でも、ホントに?どうなのだろう‥と引っかかっていたのです。

熟しすぎたイチゴを捨てようか迷っている時に、ふとこのイチゴのカッペリーニを思い出しました。
ということで、カッペリーニは手元になかったので、スパゲティーニで代用して冷製パスタを作りました。

エクストラヴァージンオイルとレモン、フレッシュトマトのピュレをマリネして、塩を強めに効かせる。あとはバジルで味に広がりをつけて‥と楽しみながら作りました。

イチゴは作中より少なく、他の食材も加えたので、今回は再現とは言えません。

自分で味付けをしたので、作っている段階である程度は味に予想がついたものの、冒険している感じが楽しかったです。

肝心のお味は、というと、イチゴの安い今だけの特別なパスタ。
美味しいし、ありっちゃーありです。

でも、イチゴの甘さが主張しすぎないように!と思って塩を効かせすぎたのが反省点。
塩で押さえつけるのではなく、もう少しイチゴを活かした味の構成が出来そうな気がします。

そこはやはり、プロの料理人がお店のスペシャリテとして出すために何度も改良を重ねたのだろうな、と納得しました。

今度は決して臆することなく、しっかりとイチゴを入れて、イチゴの味を全面に出して楽しみたいものです。
カッペリーニも買わないと!

セレブ・デ・トマトのトマト蜂蜜

前回、セイントオクトーバーに登場するヨシュアさん作のトマトタルトを作成しました。

仕上がったトマトタルトは、スイーツとしてのトマトもあり!と思わせる出来でした。

そのまま食べたり、冷やしてカスタードをアイス状にしたりと楽しんだのですが、
実は、あるものを加えて楽しんでもいました。

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それは、以前頂いたセレブ・デ・トマトのトマト蜂蜜。

セレブ・デ・トマトは高糖度トマトや特殊トマトなど、あらゆるトマトのスペシャリスト。
トマトの製産や加工食品も取り扱っていますが、一番有名なのは、表参道にある同名のレストランです。

レストラン「セレブ・デ・トマト」は、珍しいトマトフレンチ料理専門店。
こだわりのトマトジュースに、トマト加工品、料理に合わせたトマトを厳選した一皿一皿が素晴らしいお店だそうな。

一度は行ってみたいのですが、なかなか足を運ぶ機会がないのが悲しい現状。

そんな中、こちらで有名なトマト蜂蜜を頂きました。
お店でもバケットに添えて提供されていたりと実際に使われている蜂蜜で、味が気になっていつつ勿体無くて開けるタイミングを逃していました。

でも!トマトタルトといったら、まさにピッタリのタイミング。
念願叶って蓋を開ける日が来たのです。

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トマトタルトに放射状にトマト蜂蜜をかけてみました。

色は優しい赤色で、とろみは少しサラッとした蜂蜜です。
直接舐めてみると、ケチャップとは違って、フレッシュなトマトの味がしっかり出ていました。
トマトの香りと酸味が広がり、そのあとに蜂蜜の甘いまろやかな味が包みます。

思っていたより主張しない味で、タルトには勿論相性が良かったのですが、他にも良いかも。
味は濃厚なのに、くどくなく、後味は綺麗です。

紅茶に入れてみたり、バケットに加えたり、料理に上手く使ってみたいな、とワクワク。
とっても嬉しい頂き物でした。