カテゴリー別アーカイブ: スタジオジブリ

杉屋の「鯖の味噌煮定食」と「肉豆腐定食」 後篇

前篇の「食べ盛りが喜ぶ肉豆腐がミソ! 」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!

〜定食の王様・サバ味噌 の巻〜

肉豆腐を仕込み終えたら、次は鯖の味噌煮を作ります。

【用意するもの】
033
鯖、梅干し、生姜、長ネギ、酒、味噌、みりん、醤油

036
鯖は表面のぬめりや血合い、生臭さを抜くため、熱湯をかけ霜降りをします。

037
目に見える大きな血合いはここで取り除きます。

040
鍋に霜降りした鯖、臭み抜きの生姜と梅干し、長ネギと酒を入れ火にかけます。
長ネギは湯豆腐の余りを活用するのが食堂風?

042
味噌はダマが残ると舌触りが悪いので、みりんと水で溶きます。

044
ひと煮立ちした鯖に味噌を注ぎ、蓋をしてとろみがつくまで弱火でじっくり、コトコト煮ます。

「よく味が染みたやつ」これが、ジブリの鯖の味噌煮のポイントなので、焦らずじっくり仕込みます。(レイアウト集に書いてありました)

047
時折蓋を開けて、味噌を鯖にかけます。

これで役者が揃いました!

048
テリの良いサバ味噌を皿に盛り‥

お味噌汁をよそい、どんぶりいっぱいにご飯をよそえば‥

風立ちぬの鯖の味噌煮 風立ちぬの肉豆腐 スタジオジブリの風立ちぬに登場する定食 アニメに登場する食べ物の再現 アニメのご飯を作ってみた 前田未希 ご飯が進む肉豆腐
「二郎、また鯖か。マンネリズムだ。大学の講義と同じだ。列強はジェラルミンの時代になってるんだ。たまには肉豆腐でも食え」

風立ちぬの鯖の味噌煮 風立ちぬの肉豆腐 スタジオジブリの風立ちぬに登場する定食 アニメに登場する食べ物の再現 アニメのご飯を作ってみた 前田未希 ご飯が進む肉豆腐
そういってわしわしと肉豆腐定食を頬張る本庄。
学生さん御用達食堂は、肉豆腐の器よりもご飯のほうが大きい!
食べ盛りの気持ちの良い食いっぷりを真似てみたくなりますね。

風立ちぬの鯖の味噌煮 風立ちぬの肉豆腐 スタジオジブリの風立ちぬに登場する定食 アニメに登場する食べ物の再現 アニメのご飯を作ってみた 前田未希 ご飯が進む肉豆腐
すきやきのように、甘辛い味付けにした肉豆腐はご飯が進む進む!
お豆腐にも肉の旨味、甘じょっぱさがよく染み、夢中で食べてしまいます。
豆腐ってのどごしが良いから、するするっと入ってしまいますね。

お砂糖は少なめにしても、玉ねぎから甘みがたっぷり出ているので丁度良い味になりました。
何と言っても外せないお肉の旨味と歯ごたえ、そして豆腐、甘いとろりと飴色の玉ねぎ。
三位一体となった最高な定食です。

どんぶりごはんに迫力では負けちゃいましたが、実は肉豆腐も盛りに盛ってます。
通常の2人前くらいはある量‥
これだけでも十分過ぎるくらいおなかいっぱい。その上どんぶりごはんとは‥学生さんはすごいなあ。

風立ちぬの鯖の味噌煮 風立ちぬの肉豆腐 スタジオジブリの風立ちぬに登場する定食 アニメに登場する食べ物の再現 アニメのご飯を作ってみた ご飯に合う肉豆腐 前田未希
鯖の味噌煮は、もう少し水分を多くじっくりじっくり煮たほうが良かったかも。
食べられる味ではあるけど、定食屋さんの看板商品とも言える鯖の味噌煮定食とは言えない出来でした。反省!

定食屋さんの長年築いてきた仕込み、味わいというのは奥が深いな、と感じる一品なのでした。
本庄の嫌うマンネリズムですが、しばらく肉豆腐ブーム到来です。美味しかった!

杉屋の「鯖の味噌煮定食」と「肉豆腐定食」 前篇

〜食べ盛りが喜ぶ肉豆腐がミソ! の巻〜

今回作成するのは、スタジオジブリの風立ちぬに登場する杉屋の定食2種です。
風立ちぬといえば、出版の折に懐かしいシベリアを作ったことがありますが、ブログでしっかりと書くのは今回が初めてになります。

まだ主人公が学生の頃、大学の近くの馴染みの食堂でのシーンのことです。
主人公は鯖の味噌煮定食を頼み、友人の本庄は肉豆腐定食を注文。

杉屋の定食は、メインの皿に、どんぶりいっぱいの白米、たくあん、緑茶、豆腐炒りの味噌汁がついてきます。

主人公の二郎はいつも鯖の味噌煮定食のよう。友人の本庄は肉豆腐定食を注文し、食べるという何気ないシーンですが、これがまた美味しそうに描かれていて、さすがジブリ!なんです。

友人の本庄から「二郎、また鯖か。マンネリズムだ。大学の講義と同じだ。列強はジェラルミンの時代になってるんだ。たまには肉豆腐でも食え」と言われるも、全く耳に入っていない様子の二郎。
鯖の小骨の曲線に見惚れ、同じ曲線の翼断面があるのでは?と、どこ吹く風です。

ここで本庄が二郎に話しかける時、どんぶりいっぱいのご飯と肉豆腐をわっしわっしと食べるのが非常に男くさく、豪快で、美味しそうなんです。
大学近くの食堂ということもあり、どんぶりいっぱいのご飯から察するに食べ盛りの学生さん御用達のお店なのでしょう。

鯖の味噌煮はまだ分かりますが、肉豆腐はちょっとめずらしい。
肉豆腐って味付けによっては控えめな味わいになるので、男の人がもりもり食べるシーンに出てくるのは印象的でした。
そして二郎は無関心でしたが、鯖の味噌煮もまた美味しそう。
食べやすいサイズの切り身の鯖に、とろりとした味噌の煮汁が垂れていて、ほんのり油が浮いていて。

ああ、私も本庄のようにわしわしと頬張りたい!と食欲をそそられるシーンです。
二人の対照的な正確が食べ物の選び方、食べ方によって分かりやすく描かれていて、それぞれのものが美味しそうです。

ということで、いざ調理スタート!
まずは肉豆腐から作ります。

【用意するもの】
002
もめん豆腐、玉ねぎ、長ネギ、牛肉、みりん、砂糖、醤油

定食屋さんで毎日食べざかりの学生のお腹を満たす為に作る、というと、あまり細やかなもののイメージはありません。
シンプルな材料で、玉ねぎでかさを増して、甘みを出す作戦です。

戦前の貧しい時代ということで、肉は牛ではなく豚かとも悩みましたが、シーンを確認すると牛肉に似た色合い。なので手頃な牛のバラ肉にしました。

006
豆腐は水切りをしておきます。
時間がある時は、キッチンペーパーで包んで重しを置いて2時間ほど置きます。
すぐに作りたい時は、キッチンペーパーで包んで電子レンジに4〜5分かけると出来ます。

煮崩れが心配な場合は焼き豆腐で作るのもおすすめです。

009
玉ねぎは串切りにします。

012
長ネギは白い部分も葉の部分も斜め切り。

011
鍋に油を熱し、牛肉を並べて色が変わるまで炒めます。

015
みりん、砂糖、醤油を加え、全体に溶けて馴染むよう、ひと煮立ちします。

016
玉ねぎと長ネギを加えます。

019
一旦フタをして、弱火〜中火で5分ほど玉ねぎ、長ネギがしんなりするまで煮ます。

022
5分経過!
すき焼きのような、お醤油とお肉の甘辛い美味しそうな香り!胃がギュギュッと刺激されます。

026
水切りした豆腐を食べやすい大きさに切って、鍋に加えます。
豆腐に味が染み込むよう、弱火で10分ほどじっくり煮ます。

028
煮終えたら、一度蓋をして寝かせ、味を染み込ませます。

これで肉豆腐は完成!
お豆腐の染み具合が気になるところですが、ここは味見はせずに次に進みます。

「食べ物で何が好き?」と聞かれてもなかなかすぐには出ない肉豆腐ですが、久々に食べるとなるとこれは美味そうです。

お腹を鳴らしながら、次回「定食の王様・サバ味噌」の巻に続きます。

妙子さんのみかんババロア 後編

前篇の「昭和の懐かしのデザート」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!

〜ツルツル‥じゃなくて、フワッフワ の巻〜

アングレーズソースが出来上がったら、いよいよタエ子さんが頑張っているホイップの泡立てシーン!

032
夏の暑い日。エアコンのない古いお家を想像しつつ、氷水に当てながら泡立てます。

ババロアというと、見た目がゼリーのようにツルツルとしていて、食感も水水しくプルンっとしたものを想像される方も多いのではないでしょうか。
でも、ホイップの泡立て具合によってはふわふわのシュワっとした口どけタイプになります。

どちらにするか迷ったのですが、作中でタエ子さんがかなり泡立てを頑張っているのです。
これは生クリームに空気を入れてふわふわにしたいんだな、というほどに。

懐かしい雰囲気の純喫茶などでもたまに見かける、ふわふわタイプのババロア。
今回はそっち路線で作ってみます。

036
混ぜて混ぜて、空気を含ませて、大体7分立てくらい。
もったりとして、垂らすと跡ができてすぐ、消える頃合いが目安です。

038
アングレーズソース、みかんと生クリームをよく混ぜます。

042
みかんのつぶつぶが見えて良い感じ。

043
余ったみかんをカップにセットして、

046
混ぜたものを注ぎます。

あとはこれを冷やし固めれば、出来上がり!

タエ子さんは最後の夜に皆に振舞うつもりだったのかな?
それとも、翌朝のデザートかな?妄想は膨らみます。

005
型にあらかじめ水を塗っておいてから、爪楊枝で空気を入れると綺麗に取り出せます。

作中にちょくちょく登場する、姪の中学生のナオ子ちゃんが笑いながらお手伝いしそうですね。

008
ちょっとムースにも近い、軽やかさ。スプーンがすっと入ります。

一口食べると、ひんやりとしていて夏にはもってこい。
バニラアイスのように柔らかで懐かしい香りが口の中でしゅわっと広がります。

缶詰のみかん、というのがまた良い感じにノスタルジックな気分にさせてくれます。
プチプチとした果肉の食感が口に爽やかさも与えてくれています。

ババロアなんてそんなに食べた覚えもないのに感じる、懐かしさ。不思議ですね。

011
断面をみるとわかるように、本当にアイスクリームみたいです。
でも、ふわふわで軽くって、アイスクリームとはまた違った口どけの良さ。

タエ子さんには複雑な気持ちを抱きながらの時間になってしまったかもしれないけれど、きっと皆で珍しがったり、おばあちゃんがゆっくり食べて褒めそやしたりしそうです。

ちょっと前の時代のおしゃれを感じるババロア。
いつか、トシオさんにも振舞ったりするのかな?と物語のその後をも想像して楽しくなる甘い一品なのでした。

妙子さんのみかんババロア 前編

〜昭和の懐かしのデザート の巻〜

今回作成するのは、スタジオジブリのおもひでぽろぽろに登場す一品。

おもひでぽろぽろは見る世代や年齢によって、面白さが変わる作品。
それまでのスタジオジブリのスタンダードから外れた、ある意味地味とも言える内容です。

そこに描かれるのは、ファンタジーや非現実ではない、一人の女性の分岐。

東京生まれの東京育ち、会社にお勤めする27歳のごく普通のOLの岡島タエ子さん。
両親が東京育ちで田舎のない彼女は、小学生から田舎に憧れていました。

姉の結婚でできた縁で、休暇を使って山形の田舎へ滞在するところから物語は始まります。

小学校の頃に憧れていた田舎へ向かうことで、ふいにこぼれ出す小学校5年生の記憶。

当時は珍しかった、缶詰ではないパイン。
夏休みに帰省する田舎がなくて、代わりに祖母といった熱海の温泉に行ってのぼせたこと。
学校の劇で村の子Aを演じて、ちょっとしたしぐさが好評を呼びスターへの道を夢見たこと。

思い出とも呼べないようなとりとめのないそれらも、一度思い出したら止まりません。
自分でも、何故なのか分からないまま、小学校5年生のタエ子ちゃんも山形へ連れ立っていきます。

このババロアは、山形での田舎暮らし最後の夜に登場します。

一生懸命に氷水で冷やしたボウルの中をかき混ぜるタエ子さん。
何を作っているのかは不明瞭ですが、どうやらお菓子の類のようです。

居間のテーブルに見えるのは、ゼラチン、牛乳、生クリーム、缶詰のみかん、バニラエッセンス、卵。
材料から作れるものと、当時のデザートといえば‥ということを考えて今回はババロアをチョイス!

最近は色んなおしゃれなデザートがありますが、たまには懐かしの甘味も食べたいもの。
ということで、いざ調理スタートです。

【用意するもの】
002
みかんの缶詰、バニラエッセンス、牛乳、生クリーム、水、卵黄、レモン汁、ゼラチン、砂糖

004
中に入れるみかんはフォークで軽く割きます。

005
レモン汁をさっと加えて混ぜます。

007
ゼラチンは水でふやかしておきます。

008
牛乳を一度沸騰させ、火を止めます。

009
卵黄に砂糖を加え、混ぜます。

011
空気を含んで白っぽくなったらOK!

012
牛乳を温かいまま、少しずつ加えて混ぜます。

015
牛乳を全て加えたら、鍋に戻して弱火にかけます。

017
バニラエッセンスを数滴垂らし、絶えず混ぜます。

020
だんだんと、トロミがついてきます。
トロミがついたら火から下ろします。

024
火から下ろしたら、水で戻したゼラチンを加えて溶かし混ぜます。

028
このままだとダマがあるので、漉します。

030
越したら、アングレーズソースの出来上がり!
これがババロアのクリーミィな風味の要になります。

肝心の生クリームが出ていませんが、ここからが本番です。
生クリームの泡立て方も、タエ子さんのババロア再現にとっても大事なポイント。

美味しい仕上がりになると良いのですが‥

次回、「ツルツル‥じゃなくて、フワッフワ」の巻に続きます!