カテゴリー別アーカイブ: 信長協奏曲

鱗でも鯛

005
先日、信長協奏曲に登場する鯛の天ぷらを再現しました。
カラッと揚がった鯛は、塩だけとは思えない豪勢な味わいですっかり虜に。

丸揚げは余すことなく平らげたのですが、鯛のお楽しみは他のところにもあります。

DSC00341
それは、鯛から削いだ「鱗」!
これを捨てずに残していました。

DSC00378
鯛を揚げたあとの油に、鱗をそのまま入れてカラッとするまで揚げます。

DSC00384
軽く塩をふったら出来上がり。
鱗が熱でくるんと曲がって、真珠のように白い珍妙な一品の出来上がりです。

鯛の鱗は一つ一つが大きいので、揚げるだけで立派なおつまみになります。
生臭みは一切なく、パリっとしてすぐに口の中で砕けていく様が心地良いです。

ついシャクシャク食べてしまって、お酒を飲まずに食べきってしまいました。

今度鯛を手に入れたら、身と鱗の食感を共に楽しめる松毬揚げも楽しみたいところです。

鯛の‥天ぷら‥? 後篇

前篇の「衣はないけど天ぷらなんです」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!

〜天下人のセンスに感服 の巻〜

鯛の下処理を終えて、あとはカラッと揚げれば出来上がり。
作中でサブローが「天ぷら‥?」と言ったあとに、「衣がないから違うか」と悩みます。

衣はついていなくて、シンプルに作れる揚げ物。
出来上がりの「からっ」とした音が非常に食欲をそそるので、そのイメージは守りたい。

戦国時代には小麦粉が存在していたので、小麦粉は使ってOKなはず。
でも、天ぷらの衣ではない。
ということで、薄く小麦粉を叩いた素揚げでいってみます!

DSC00354
鯛は全体に塩をまぶします。

DSC00358
小麦粉もまぶします。

DSC00361
叩いて全体に小麦粉をつけます。余分な粉は払い落とします。

DSC00362
大鍋にたっぷりの油を注ぎ、火をつけます。

DSC00364
小麦粉に水を含ませたものを入れて、すぐに浮いて泡が出たら揚げ頃。
箸から泡が出るのを目安にしても。

DSC00366
鯛を低い位置から入れ、からっとするまで揚げます。

DSC00370
鯛を入れた途端、景気の良いジュワーッという揚げる音が。
そして得も言われぬ美味しそうな香り!

それまで只の油の匂いだったのが、突然に美味しそうな香りに変化して驚きました。
この香りで急に気分が高まりました。これは絶対美味しいぞ!

DSC00372
普段の揚げ物よりも大物なので、揚げている最中は時折油をかけてあげます。

DSC00377
端がカリッと硬くなったら、鯛をひっくり返して反対側も揚げます。
中までじっくり揚げましょう。両面合計、中火で10分程度です。

揚げ終えた鯛は、バットに乗せて余分な油を落とします。
あとはお皿に乗せて‥

ビストロ・アニメシ RACCONTO 前田未希 信長協奏曲の鯛の天ぷら サブローの作った天ぷらのレシピ 漫画の美味しそうな食べ物の作り方
「どーぞ。えんりょなく」

カラッとした感じが結構再現出来ました。

ビストロ・アニメシ RACCONTO 前田未希 信長協奏曲の鯛の天ぷら サブローの作った天ぷらのレシピ 漫画の美味しそうな食べ物の作り方
鯛の丸ごと揚げ‥なんて豪勢なんでしょう。
後は味ですね!

ビストロ・アニメシ RACCONTO 前田未希 信長協奏曲の鯛の天ぷら サブローの作った天ぷらのレシピ 漫画の美味しそうな食べ物の作り方
竹千代君を真似て、まずは控えめに‥と思ったのですが、食欲にまけて一口が大きめになってしまいました。

美味い!
口に入れると、まずは外側がカリッとして、その後ふっくらとした身の食感が楽しめます。
揚げたことで、焼くよりも身にしっとりと水分が残っている感じ。
身から水分と油が、微かにじゅわっと染み出てくるのが最高に美味しいです。

味が淡白で物足りなくなりがちな鯛も、揚げると香りが増し非の打ち所のない華やぎを持ちます。
塩だけの味付けが嘘のように美味い!!
ちょっときつめの塩が臭み抜きの効果も出していて、もう文句言うことなしの一品です。

サブローは「‥うん、まーまーだな。」なんて言っていますが、そんなもんじゃない!
竹千代君の「‥!」という言葉にならないあの瞬間が分かります。

料理に精通しているわけではないサブロー。
その場にあるものでテキトーに作ってみたにしては凄い出来栄えです!
さすが、信長。

竹千代君が尊敬して恩義を長年持ち続ける「大物」のセンスを感じる一品なのでした。
サブロー、すごいよ!

鯛の‥天ぷら‥? 前篇

〜衣はないけど天ぷらなんです の巻 〜

今回作成するのは、信長協奏曲に登場する鯛の天ぷら(?)。

信長協奏曲は、その名の通り織田信長が主人公の漫画です。
現在はアニメ化、ドラマ化も果たす飛ぶ鳥を落とす勢いの作品。

この味噌は、単なる歴史モノにあらず!主人公の信長が、なんと現代のテキトーな高校生サブローというところにあります。

下校中にサブローがタイムスリップしたのは激動の戦国時代。
偶然自分にそっくりの高貴な人物に替え玉を押し付けられ‥

よく分からないまま替え玉を引き受けると、なんとそれは「織田信長」だった!という展開。

歴史モノとしても楽しめる内容で、小難しくならないように時折現代ネタやタイムスリップならではのネタが入って緩急のバランスが優れています。

さて、今回の一品は、そんな信長ことサブローが戦国の世で作るもの。
「いつもヘルシー料理ばっかだからさ、成長期の俺には物足りないのだ」と言って、皆がハラハラする中揚げ物をするサブロー。

そうして出来たのが、丸ごとの鯛を揚げたもの。
一緒に遊んだ後の徳川家康・竹千代君は、これを恐る恐る食べてすっかり虜になるのです。

本来ごく普通の高校生だったサブローが作ったそれは、竹千代君にこれ何?と聞かれて天ぷらと答えたものの、疑問形。

天ぷら衣がついてないから、天ぷらなのか微妙だけれども‥
竹千代君の感動した顔が物語る、カラッ、パリっとしていて美味しそうな揚げ物。

年も開けて、めでたそうな一品を食べたいと思っていたのでこれぞ!という感じです。

いざ、調理スタート!

【用意するもの】
DSC00336

あとは少量の小麦粉と塩、そして揚げ油。
天ぷらもまだ無い、あるいは広がり始める時代なので、味付けや手法は極力シンプルに。

DSC00356
こだわりとして、油はゴマ油を使用します。

九鬼 太白純正胡麻油 340g

使用するのは太白純正胡麻油。
ごまの香りはほのかに感じられる程度で、揚げ物に使っても胃もたれしないのが特徴。
よく慣れ親しまれている濃い飴色のものではなく、写真のようなほんのり琥珀色が上品なイメージ。

古くからあるものだし、これで揚げ物をするなんて贅沢で一度試してみたかった!
仕上がりが楽しみです。

DSC00342
さて、まずは鯛の下処理をしていきます。
鱗の向きに逆らって包丁でこそぎます。
軽く水で流し、手で触れて鱗の感触がなくなればOKです。

DSC00343
下腹部に切り込みを入れ、内臓をかき出します。

DSC00345
エラの内側、赤い部分をちぎり取ります。
ちょっと力は入れますが、手でちぎり取る事が出来ます。

DSC00348
エラ部分から水を注いで、下腹部の切り込みから水を流してすすぎます。
水が血で濁らなくなったらOK。

DSC00351
丸揚げなのでヒレは取らなくても取っても、どちらでも。
食べやすいように腹ビレだけ取りました。

DSC00353
最後に隅々まで丁寧に水気を拭き取ります。

これで下処理はおしまい!
ここでふと、果たしてサブローは魚の下処理が出来たのだろうか?と疑問が。

でも、考えてみれば冷蔵庫もない戦国の世。
魚屋さんが売りに出す段階でか、屋敷で調理するまでのうちに、傷まないように処理は済まされていそうだと納得しました。

もし下処理していなくても、ちょっとした生臭みや、揚げた時に爆ぜる心配くらいですしね。

丸揚げってなんだかワクワクしてしまいます。
それも鯛を!

美味しく出来上がることを願いつつ、次回、「天下人のセンスに感服」の巻に続きます。