カテゴリー別アーカイブ: 天空の城ラピュタ

じゃがいもの行方

056
前回、当ビストロでは天空の城ラピュタに登場するシータの煮込み料理を再現しました。

気になるお味は、ちょっとした冒険だったものの大成功。
ビールとトマトだけでは味が尖りそうなので一匙のシナモンを入れたのですが、それが吉と出たのかもしれません。

今までに食べたことのない味で、しかも美味しい。
とても満足のいく一品となりました。

余った分は、野菜も入れて温めなおすと美味しく召し上がれます。
冷凍保存する場合は、密封できる容器に入れてしまえばOK。

「しばらくの間、レンジでチンするだけで美味しいシチューが食べられる!」
素敵な保存食にご満悦なビストロ・アニメシでしたが、ここで問題が1つ‥

087
大量の茹でたじゃがいもをどうするべきか。

にんじんは入れたまま一緒に冷凍しても問題ありませんが、茹でたじゃがいもは冷凍すると水分が分離して不味くなってしまいます。

ちょっとの量ならば何とかなりますが、今回はなんたってドーラ一家がたらふく食べられる量。
作品の雰囲気を味わいたいが為に、約3kg用意してしまいました。

茹でたじゃがいもは冷蔵庫で1~2週間もちますが、今回は他の材料と茹でたり、一度食卓に出しているのでちょっと不安。

結局どうしたかというと、暫くは茹でじゃがいもが無理やり食卓に出ることになりました。
傷まないうちにと、献立にまったく脈絡なく登場。

時にはざるうどんに添えられる、茹でじゃがいも。
またある時には、焼肉のお供に妙な存在感を醸し出す、茹でじゃがいも。

うどんのつけつゆとの相性はイマイチでした。

あまりに大量で食べ切ることに夢中でしたが、今振り返ると、ポテトグラタンなりコロッケなり色々応用がきいたな‥と後悔。

当分の間、じゃがいもは食べなくても平気そうです。

そんなビストロ・アニメシですが、今年の調理はこのコラムにてひとまず終了とさせて頂きます。
サイトの更新を停止してしまうのではなく、不定期で何かにチャレンジしていこうと思います。

2013年早々に、アニメシ調理は再開致します。

シータのビーフ&エールシチュー 後編

前篇の「大鍋ふたたび登場」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!

~あの野菜はこういうコト? の巻~

大鍋でじっくりと煮こむこと1時間。

094
水分が大分飛びました。

063
そしてここでジャガイモの登場。

066
シータのようにジャガイモを包丁でチッチッと削いで、鍋に投入します。

この後入れのジャガイモが煮崩れた頃が、出来上がりの目安になります。
二個のジャガイモで、出来上がりにとろみを増します。

作中の印象深いシーンだったので再現しましたが、やってみると実は相当熱いです。
立ち込める蒸気が手にかかると熱くて大変。やってみて分かった発見でした。

075
ローリエを入れて、ぐつぐつ煮ます。

076
先に入れたジャガイモとにんじんを、荷崩れするまえに取り出します。

087
ホクホクで煮崩れギリギリ!
このままバター醤油で食べてしまいたいくらい、美味しそうなホクホク感です。

102
あの人数だけの食料ともなると、煮込んでいる間に野菜が煮崩れてしまう可能性は大きいです。
出来上がりの食卓に、山盛りのジャガイモとにんじんがあったのはこういうコトだったのかも知れません。

009
硬いスネ肉も、とろとろに柔らかくなっています。
大きめに切ったので、ごろごろとまだ形が確認できる良い塩梅。

005
最後に塩とお砂糖、それに‥

006
シナモンを入れて、味を整えます。

093
後入れのジャガイモが煮崩れたら、火を止めます。
ローリエを取り出すのを忘れずに。

013
あとは、テーブルにパンや山盛り野菜を用意して、器によそえば‥

スタジオジブリ ジブリ飯を再現 ビストロ・アニメシ 天空の城ラピュタに出てくるシータの料理 シータの煮込み料理 ビールシチューの作り方
完成です!

スタジオジブリ ジブリ飯を再現 ビストロ・アニメシ 天空の城ラピュタに出てくるシータの料理 シータの煮込み料理 ビールシチューの作り方
見よ!このごろごろのお肉を。

スプーンに取っただけで、もうお腹を刺激するこの見た目。
ふうふうと冷まして火傷に気をつけながら、熱々を頬張ります!

ウマイ!!通常のシチューとは全く違い、酸味があって食べたことのない美味しさです。
酢のような鋭い酸っぱさではなく、この独特の酸味によって食べやすさが生じています。

苦味は感じられませんが、エールビールの香りが程よく口に広がります。

そして何と言ってもお肉がとても柔らかくて、幸せな気持ちになります。
形は残っているのに、食べるとほろほろと崩れていきます。
貝柱のように身が崩れて、たまにシチューのなかにあるお肉のくずもまた美味しい。

051
最初はとにかくお肉とシチューに夢中になってガツガツ食べてしまいますが、一段落したら色々つけて楽しめます。

パンを浸すも良し、ジャガイモを入れるも良し、にんじんを入れるも良し!
野菜につけて食べるとまたウマイです。
あのシーンのように、無言でむさぼってしまいます。

じゃがいもやにんじんがたっぷりなので、腹持ち抜群・栄養たっぷり。
またしても食べ過ぎてしまいました。

これならドーラ一家のエネルギーも満点になること間違いなし!
シータの育った郷里の味を感じ、料理上手だなぁ‥と感心してしまう一品なのでした。

■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□

シータのビーフ&エールシチュー 前編

~大鍋ふたたび登場 の巻~

今回作成するのは、天空の城ラピュタに登場するシータの煮込み料理。

ビストロ・アニメシでは以前にも天空の城ラピュタに登場するラピュタパン肉団子入りスープを再現しました。

とにかく美味しそうな食べ物が登場する天空の城ラピュタ。

ただトーストに目玉焼きを乗せただけのものや、田舎のこじんまりとしたお店で肉団子を入れてもらうスープが、どうしてあんなに魅力的なのか‥

今までに作成してきたものは出来上がりが明確に分かるものでしたが、今回の煮込み料理はハッキリと料理名が分かりません。

シータが空賊ドーラ一家の船内で作るシチューのような何か。
ちいさなシータの体と比例して大きな鍋で、ぐらぐらと煮るじゃがいもとにんじん。
謎の焦げ茶色の物体も浮かんでいます。

さっぱり分からないのに、とても美味しそうと感じてしまいます。

ということで、天空の城ラピュタのモデルとなったイギリスのウェールズ地方に着眼して一風変わったシチューで再現を試みます。

沢山の材料を買い込んで、いざ調理スタート!

【用意するもの】
001
箱一杯のじゃがいも

002
セロリ

009
にんじん

01
牛肉
ロース、スネ、モモをミックスしました。

014
トマト缶

017
小麦粉

035
エールビール

ローリエ

シナモン

砂糖

012
牛肉は煮崩れるので、大きめにカットします。

020
カットした牛肉に、小麦粉をまぶします。
全体にしっかりとつけます。

022
フライパンにオリーブオイルをひき、温めます。

023
小麦粉をつけた牛肉を、フライパンに並べて焼き色をつけます。
時折揺すって、フライパンの底に牛肉がくっつかないようにします。

026
ほどよく焼き色がついたら、ひっくり返して反対側もこんがり焼きます。

028
この後じっくり煮るので、中まで焼けなくても大丈夫です。

031
焼き終えた牛肉は、大鍋に移します。

036
牛肉を入れたら、エールビールを注ぎ込みます。

今回のシチューにビールを用いたのは、船のなかでは水がとても貴重で、節約しなければいけなかった状況を想像した為です。
実際に、作中ではドーラがシータに「水は節約するんだよ」というセリフもありますし、イギリスでは昔、ビールが水と同じくらいの日常的な飲料でした。

醸造が容易で、ホップが普及するまではワインよりもイギリス庶民の味方だったエールビール。
おそらく、財政難なドーラ一家でも大量に買い置きができたはずです。

お肉の臭みを取り、柔らかくしてくれるので、安いお肉が一体どう変わるのか、出来上がりに期待が高まります。
というわけで、今回は350ml缶のエールビールを6缶も使いました。

041
ちょうど牛肉が隠れてひたひたになります。

042
そこに、エールビールを同量の水を注ぎ込みます。
空き缶にそのまま水を注ぐと、量を計らなくて良いので楽ちん。

043
すっかり牛肉が隠れてしまいました。
水を注ぎ終えたら、火をつけて沸騰を待ちます。

044
鍋があまりにも大きいので少なく見えますが、通常の鍋の数倍の量が入ってます。

沸騰するまで数分かかるので、待っている間に他の具材の準備をします。

030
じゃがいもは皮をむいて水に浸しておきます。

048
にんじんは皮を向いて4~5等分。

006
セロリは細かくカット。

じゃがいもは3kg分、にんじんは14本分なので、皮むきにも結構な時間がかかります。

049
ちまちまと皮むきをして、材料を切り終えた頃には、丁度鍋が沸騰しています。
写真に写っているのはエールビールの炭酸です。
灰汁が出る場合は取り除きます。

052
沸騰している鍋に、セロリを加えます。

054
にんじんも加えます。

059
じゃがいもも加えます。

063
じゃがいもは、あとであることに使うので1~2個残しておきます。
残しておくのは、大きさが他と合わない大きめのものを。

061
野菜類を入れて再び沸騰したら、トマト缶を加えます。
エールビールと同じく、トマト缶も同量の水を注ぎます。

064
いつの間にか、鍋いっぱいになりました。
見た目は結構シータのそれに近い気もしますが、まだまだエールビールの香りが充満しています。

あとは野菜が柔らかくなるまで、蓋をしてじっくりと煮込みます。

エールビールをなみなみと注いでしまったけれども、ちょっと多かったでしょうか。
トマト缶も、入れすぎて酸味が強かったりしないか‥量がいつもと違うので心配。

空賊ドーラ一家の男衆のお腹を満たすには、ちょっとやそっとの量じゃ足りません!
規格外の量のシチューは、果たして美味しく出来るのか!?

次回、「あの野菜はこういうコト?」の巻に続きます。

■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□

目玉焼きを半分個?意外と高度なラピュタパン 後篇

前篇の「厚切りパンにこだわりたくて の巻」をお読みでない方は、まずはコチラ

~パズーは結構マメな性格? の巻~

044
前回オーブンで焼いた角食パン、その焼き上がりは‥?

045
オーブンから取り出したら、すばやく蓋をとります。
表面が焼けていたらOK。
蓋を取ったら、テーブルや台の上から高さ20~30cmからパンを容器ごとガンガンと落とします。

こうすることにより、パンと容器の間に隙間が出来て綺麗に取り出せます。
容器を落とした時にフワッと湯気が出るまでが目安ですが、落とし過ぎということはないので豪快に落とします。

046
パンが容器から離れたら、バットの上にパンを落として粗熱を取ります。

047
牛乳やスキムミルクを使用していないので、表面はフンワリというよりはカリカリに見えます。

048
パンはこれで完成!いよいよ目玉焼きの作成に進みます。

【用意するもの】
049
角食パン、卵

050
パンはお好みの厚さにカットします。
今回は作中に忠実に、少し厚切りにカット。

052
まずは熱したフライパンに油を敷きます。

053
卵を割り落とし、弱火~中火でじっくり焼きます。

054
黄身に熱が通って硬くなったら、火を止めてお皿に。
フライ返しでグイグイと半分に切ります。

そうすると‥

失敗その1
055
予想は出来ていましたが、やはり黄身が垂れてきました。
これではシータの食べ方は不可能。

美味しいのですが、塩だけで食べるには黄身の存在感が強くてちょっと物足りないかもしれません。

056
次は、黄身を切り分けることを諦めて、白身だけカット。

失敗その2
057
見た目は綺麗ですが、食べた瞬間に黄身との戦いが始まります。
そしてこれではパズーの食べる分があまりにも可哀そうです。

失敗その1以上に黄身の存在感が強くて塩だけでは物足りないです。

せめて胡椒を振りかけたいところですが、作中では胡椒の存在が確認できないので、塩だけで美味しく食べられる方法を模索します。

失敗その3
058
卵を焼く時に蓋をして、蒸気熱で黄身も硬くする作戦です。

059
茹で卵に近い食感で、塩の味付けがマッチ。
ゆっくり食べても黄身が垂れずに安心です。

‥しかし、これは見た目がイメージとは違うので、成功とは言えず。

ここで、普段の目玉焼きの作り方ではなくある方法を実行してみることにしてみました。
その方法は、静岡始めました様のガッテン流の目玉焼きに挑戦!の作り方を参考にさせていただきました。

黄身の水分を飛ばしきるのは、なかなか難しいのは3度の失敗で分かりました。
それもそのはず、「黄身は常に白身の上に乗っている」為に、なかなか火が通らないのだとのこと。

つまり、先に黄身を焼いてしまえばいい!というなかなか思いつかない発想です。
果たして本当に上手くいくのか?以下、実際に作成してみました。

061
細長く折ったアルミホイルを用意します。

062
ホチキスで端を止めて輪にします。

063
これが出来あがりの白身の形になります。

060
卵をまずは容器に割り入れます。

064
容器から、卵黄だけをすくい取ります。

065
熱したフライパンに油を敷いて、卵黄を低い位置からそっと落とします。

066
黄身が焼けていくの待つこと数分‥

067
表面が沸騰してきました。

069
先ほど作成したアルミホイルの型を周りにセットして、白身を注ぎこみます。

070
あとはこれを弱火~中火で、白身が固まるまで焼きます。

071
途中で黄身が沸騰後に爆発してしまい、見た目はちょっと残念になってしまいました‥
ですが、黄身は結構しっかり硬くなってきているかも?

072
火を止めて、アルミホイルを取り外します。熱いのでヤケド注意。箸などで取ると安全です。

073
他の方法よりも綺麗な形に焼きあがりました。

074
そして緊張の一瞬!

075
無事に切り分けることが出来ました。

076
黄身が垂れてきません!

077
あとは、パンの上に乗せて、塩を振ります。

ラピュタパン 目玉焼きトースト ビストロ・アニメシ
ついに出来上がり!

ラピュタパン 目玉焼きトースト ビストロ・アニメシ
黄身に火が通っているのに、カチカチになっていないという不思議な状態です。

遂に出来あがったラピュタパンを、念願のシータの食べ方で実食。
黄身を慌てて食べなくても大丈夫な上に、今まで感じたことのない食感に驚きを感じます。

見た目では違いが分かりづらいのですが、手べてみるとその違いは歴然!

驚くほどクリーミーで、ほろほろと口どける黄身。
茹で卵とも硬く焼いた目玉焼きとも違う、なんとも不思議な食感です。

程よく水分が残っているので口の中がボソボソすることもなく、しっとりと柔らかい黄身に塩がピッタリで食が進みます。

シータの食べ方ではパンだけを食べることになりますが、せっかくなのでパンと一緒に食べたい一品です。

耳の部分がハードタイプの角食は、イーストと小麦の香ばしくシンプルな香りです。
素っ気ないくらい素朴な味のパンですが、クセがないので、どんな食べ物ともマッチしそうです。
今回は黄身の甘さを際立たせる良い役目を果たしていて、飽きのこない味になっています。

この行程を行っていたとなると、パズーは結構マメなのか‥?という疑問を残しつつも、味には大満足。

ご馳走ではないけれど、普段の食卓にちょっと手をかけることの楽しさや驚きを知る一品なのでした。

■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□