カテゴリー別アーカイブ: 細田 守監督

花の美味だれ焼き鳥 後篇

前篇の「美味だれ焼き鳥とは?」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!

〜あれも、これも、こだわりたい! の巻〜

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鶏もも肉とピーマンを刺したら、串は完成。

お次はこれを焼いていきます。

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串は、お魚用のグリルでもオーブンでもOK。
今回は、より本格的に・より安全に作る為に、網焼きをチョイス。

ガスコンロの上に乗せる焼き網は、百円均一で購入。
焼き鳥は汚れやすいので、このお手頃価格で気軽に使い捨てできるのが魅力です。

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網を弱火で温め、串を並べていきます。
ここで、塩をまんべんなく振っておきます。

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時折ひっくり返したり位置を変え、火の通りがまんべんなくなるようにじっくり焼きます。
煙が目に染みるけど、鼻をくすぐる良い香り!

さて、いよいよクライマックス。
串を焼いているうちに、美味だれを作ります!

【用意するもの】
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醤油、ポン酢、酒、タマネギ、リンゴ

モデルとなった信州上田の美味だれ焼き鳥は、家庭によってタレのレシピがあるそうな。

原作の小説には、「醤油やら酒やらぽん酢やらすりおろしたタマネギやらを混ぜ合わせて‥」とあるので、なるべくそれに従いました。

あとは、インターネットで販売されている美味だれの原材料をヒントに調合。
通常の焼き鳥の甘ダレとは、ちょっぴり違う味を目指します。

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タマネギとリンゴ以外の材料を混ぜます。

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タマネギとリンゴを擦り下ろします。

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小鍋に材料すべてを入れます。

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数分煮たら、出来上がり。
火を止めて冷まします。

あとはこれを、背の高いコップに注ぎ、お皿に串を並べたら‥

ビストロ・アニメシ 花の美味だれ焼き鳥 おいだれ焼き鳥 おいだれの作り方 アニメの料理再現 おおかみこどもの雨と雪
出来上がり!

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一串取って、コップの中へ‥

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美味だれにたっぷり浸します。

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焼き鳥にツヤがかかって、なんとも美味しそうです。

美味だれが垂れてしまうので、慌ててパクリ。
普段の焼き鳥とは全く違う味。でもそれが美味しい!

タレがウマイ!
ポン酢の酸味が効いた、さっぱりフルーティーさがとても美味しいです。

食べる前は、「いつもの塩味や甘ダレに慣れていると、ポン酢風味のものは物足りないのでは?」と思ったのですが、そんなこと一切ありません。

すっきりとした味付けではありますが、味が薄いわけではないのです。
鶏肉の油が酸味で緩和されて、油っこさが中和されます。

つい食べやすくて、ひょいひょい手が伸びてしまいます。
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食べるまでは、「焼き鳥にピーマン?」という所にも驚いていました。
ただ、食べてみてビックリ。

ピーマンのシャクっとした食感に、じゅわっとした甘みが焼き鳥にとても合います。
バーベキューのような感覚が楽しめて、これから焼き鳥の時にはレギュラー化しそうな予感です。

長ネギが苦手な人には、ねぎまの代わりにとってもオススメ。

花と「彼」の幸せな時間を共有できたような、小さな感激を発見した一品なのでした。

花の美味だれ焼き鳥 前篇

〜美味だれ焼き鳥とは? の巻〜

今回作成するのは、映画おおかみこどもの雨と雪に登場する焼き鳥。

おおかみこどもの雨と雪は、おおかみおとこと恋をした花の半生を描いています。
奨学金で大学に通い、アルバイトで生計を立てる花は、教室で見かけた男性と恋に落ちます。

ある日、彼に「自分はニホンオオカミの末裔で、おおかみおとこである」という驚きのカミングアウトをされます。
実際に目の前でおおかみになる彼を見て、驚きながらもそれを受け入れる花。

二人は小さなアパートで一緒に暮らし、子供にも恵まれます。
妊娠を二人で喜び、決して裕福ではなくとも暖かな日々を送る二人。

でも、そんな幸せまっただ中に、彼は思わぬ形で帰らぬ人になってしまいます。

乳飲み子二人を抱えて、落ち込む暇もない花。
ましてや、お父さんの血を継いだこどもたちは「おおかみこども」であり、普段はにんげんですが、興奮するとおおかみの姿になってしまうので気が抜けません。

こどもたちは、にんげんとおおかみ、どちらの生き方を選ぶのか。
そして、どうやって育てていけば良いのか。

誰にも相談できない手探りの子育てと、こどもたちの成長に伴う様々な葛藤が描かれています。

焼き鳥は、おおかみおとこの「彼」と花が幸せいっぱいだった頃のシーンに登場します。
この焼き鳥が、見慣れたものとちょっと違って「ん?」となるのです。

ある日の晩御飯、食卓には焼き鳥が並び、コップいっぱいのたれが置いてあります。
焼き鳥はよく見ると、鶏肉の間にカラフルなピーマンが刺さっている‥
そして、コップいっぱいのたれって一体??

ちょっと得意げに焼き鳥を一本つかみ、コップにちゃぽんと串を浸して食べる花。
それを不思議そうに見て、食べてみる「彼」。

食べてみると「うん、おいしい!」と言わんばかりの笑みを見せます。
それがとても印象的で、美味しそう。

調べてみると、実際に長野県上田市に古くから伝わる食べ方で、「美味(おい)だれ焼き鳥」という名で呼ばれるそうです。

作り方も簡単にですが原作に載っていたので、これは是非作ってみなければ!!
ということで、調理スタートです。

【用意するもの】
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まずは焼き鳥の串を作ります。
鶏もも肉、緑ピーマン、赤ピーマン、黄ピーマン

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ピーマンは串に刺しやすいように、なるべく均一の形になるよう切ります。

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鶏もも肉は、好みで皮を剥ぎます。

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鶏もも肉もピーマンと同じくらいの大きさに切ります。
食べた時に固そうな筋などは、ここで取り除きます。

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これで串の材料は、準備完了!

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竹串を取り出し、具を刺していきます。
まず、一番下は鶏もも肉。

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お次はピーマン。
色が綺麗なほうを外側にして2枚通し、見栄えをよくします。

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ピーマンの次は鶏もも肉。

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鶏もも肉の次はピーマン。

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もう一度ピーマンを刺して出来上がり。

ピーマンは写真のように2箇所でも良いですし、3箇所に入れてカラフルにしても。
色の配置に指定はありませんが、始まりと終わりを鶏もも肉にすると火の通りのバランスが良いです。

あとは、串を地道に刺し終わるまで続けます。

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全部終わりました!

ピーマンが足りなくなった場合は、長ネギを入れてノーマルな焼き鳥を作ってみても良し。
先ほど剥いだ鶏皮も、余ったピーマンと合わせて串に刺しました。

あとはこれを焼くだけ!
‥そんな訳がありません。ここからが今回の醍醐味!

美味だれ焼き鳥は、串よりも美味だれが大事。
ご家庭によって果物を入れたり、ポン酢を入れたりとあらゆる美味だれがあるそうです。

焼き鳥にポン酢!?とびっくりしましたが、味は予想できないけど美味しそう。
一体どうなるのか、大やけどな結果にならないことを願いつつ‥

次回、「あれも、これも、こだわりたい!」の巻に続きます。

皆揃っていただきます!陣内家の食卓 後編

前篇の「高野豆腐は作るもの?」の巻をお読みでない方は、まずはコチラから!

~茶色な食卓 の巻~

出来上がった2品を冷やしている間に、次の料理を作ります。
残りは里芋のにっころがしと春菊の胡麻味噌和え、そして塩むすび。

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このタイミングで塩むすび用のご飯を炊きます。

炊飯が始まったら、まずは春菊の胡麻味噌和えを作り始めます。

【用意するもの】
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黒胡麻、白胡麻、蜂蜜、味噌、くるみ

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とても手早くできるので、最初に鍋いっぱいのお湯を沸騰させておくとよりスムーズです。

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蜂蜜がない場合は、お砂糖でもOKです。

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くるみは包丁でざくざくと細かく刻みます。

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胡麻は手で軽くすって、香りを出します。

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はちみつと味噌を混ぜてペースト状にします。

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混ぜ終わったら、そこに胡麻とくるみを投入。

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全体が均一になるように、混ぜます。
これで春菊に和えるペーストは出来上がり。

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沸騰した鍋に春菊を入れます。

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春菊をいれてから、再沸騰したら茹で上がり。

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ザルにあけて、流水で冷やします。

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熱がとれたら、手で絞って水気を切ります。

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春菊を5~6cmに切りそろえます。

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あとはボウルに春菊とペーストを入れて和えれば出来上がり!
春菊の胡麻味噌和えは、冷蔵庫に入れて冷やしておきます。

次は里芋のにっころがし!
ようやくゴールが近づいてきました。

【用意するもの】
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里芋、砂糖、醤油、みりん、だし汁

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里芋をざっと水洗い。

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鍋いっぱいに沸騰したお湯に、里芋を皮付きのまま投入します。

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里芋を入れてから再沸騰したら、5分ほど煮ます。
湯で時間は里芋の大きさによって変わるので、調整してください。
ここで火を入れすぎると、あとで煮崩れしてしまうので短めで大丈夫です。

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茹で上がった里芋を、さっと流水にさらします。

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まだ暖かいうちに皮を触ると、つるりと簡単に剥けます。

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今回は陣内家のイメージで茹でて皮を剥く方法にしましたが、電子レンジでも同じように皮を剥きやすくできます。
電子レンジの場合は、軽く里芋を水洗いして、ラップを被せてチン。
3分ほどの加熱で、皮が剥きやすくなります。

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お鍋にだし汁を注ぎ、沸騰させます。

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そこに砂糖‥

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みりんを加えます。

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そして里芋を入れて弱火で20分ほど、コトコト煮ます。

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照りが均等でるように、時折鍋を揺すります。

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20分経過したら、醤油を垂らし回します。

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あとは汁気が飛んだら火を止めます。
味が足りない場合は、塩をひとつまみ入れて整えます。

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お皿によそって出来上がり!

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あとはおむすびを握って大皿に並べたら‥

サマーウォーズ 陣内家のごはん 田舎のおばあちゃんのご飯 夏の食卓 ビストロ・アニメシ
出来上がり!

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大皿に盛ってあるおかずをお箸でとって、いただきます。
色が茶系で落ち着いて華やかさには欠けますが、風鈴の音が似合いそうな古き良き日本の風景です。

里芋の煮っころがしは、とろっとした外側の甘い味付けに、ほっくりさらっとした里芋本来の美味しさが後引きます。
お箸で掴みづらいので、親戚のおばさんが手づかみでつまみ食いしていたのも納得。
ころんとした食べやすいサイズなので、ついぱくぱく食べてしまいます。

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手作りの高野豆腐は、とてもなめらかな舌触り。
湯葉のような不思議な食感です。

高野豆腐は勿論のこと、ふきもどんこも口に入れた瞬間にじゅわっとお出汁が滲みでて美味しいです。
出来立ても美味しいけれど、一度冷やして味が染み込んでるのが何より。

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わらびの生姜醤油漬けも冷たくて最高!

シンプルな味付けがわらびの風味を生かしていて、さっぱりといただけます。
今回は残念ながら水煮のものでしたが、生のわらびを使うと食感もさぞ良くなりそう。
ほかのおかずが甘いので、丁度良い箸休めになります。

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春菊の胡麻味噌和えも、まずまずの出来栄え。

蜂蜜と味噌の甘さが、春菊のほろ苦さを引き立てます。
甘くどくなりがちですが、胡麻の香ばしさにくるみの歯ごたえが良いアクセントに。

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なんにも具の入っていない塩むすびというのも、久々に食べると美味しいです。
握る人の手の大きさや力の入れ具合ひとつで、出来上がりが変わるというのも醍醐味。

キンキンに冷えたビールや麦茶を注ぎ込むと、それは最高な夏のご飯です。

陣内家の食卓は、自分でなかなか思いつかない献立でしたが、しみじみ懐かしいものでした。
丁寧に皮むきをし、味を染み込ませ、汗をかきかきおむすびを握る‥

子どもも大人も関係なく手分けして作り上げ、食べていく。
そんな「炊き出し」はそれ自体が貴重な体験で、手間をかけた分、その味は強く思い出に残るものです。

「もし、辛い時や苦しい時があっても、いつもと変わらず皆揃ってご飯を食べること」

そんなおばあちゃんの言葉を胸に、一口一口をエネルギーに変えて。
戦に直接関係する行動のほか、食を整えることもとても大事な役目を果たしているのだと感じた一品なのでした。

食後にスイカが恋しくなります。

■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□

皆揃っていただきます!陣内家の食卓 前編

~高野豆腐は作るもの? の巻~

今回作成するのは、映画「サマーウォーズ」に登場する陣内家の食卓。

「ねぇ、バイトしない?募集人員1名なんだけど」
憧れの夏希先輩にそう言われて、長野にある田舎についていくことになった主人公の健二君。

たどり着いた陣内家は曾祖母のお誕生日祝いということで、夏希ちゃん以外にも多くの親戚が集まってとても賑やか。

汗をかいた瓶のジュースとセミの声に、テレビから聞こえる高校野球‥
穏やかな田舎の生活と思いきや、長野について翌朝、事態は一変。

テレビをつけたら、一夜にして「OZ」が大混乱になっているではありませんか。
しかもその犯人が健二君ということになっているので他人事ではありません。

誤解も無事にとけて一安心‥する暇もなく、今度は地球滅亡の大ピンチへ!

今回作成するのは、そんな騒動の中、皆が一致団結して食卓を囲むシーン。
「地球滅亡」、「タイムリミット」‥そんな時にご飯を食べている場合じゃないはずですが、誰も反対せずにわしわしと食べます。

塩むすびにお煮しめ、畑でとれたであろう野菜を使った料理‥

「一番いけないのは、お腹が空いていることと、ひとりでいることだから」
陣内家にいつも方向を示してきた曾祖母の言葉を胸に皆で囲む食卓は、古くから守られてきた味わい。
色鮮やかとは言えないけれど、しみじみ美味しそうです。

という訳で、まずはわらびの生姜醤油漬けを作ります。

【用意するもの】
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わらび、生姜、醤油、鰹節

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醤油には少量のお酒を加えておきます。

今回はわらびの水煮を使ったのでアク抜きは省略でしています。
生のわらびが手に入った場合は、鍋にわらびを置き、重曹を振りかけてから水を注いで火にかけます。

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生姜は皮付きのまま、2~3枚スライスします。

074
鍋にたっぷりの水を注ぎ、沸騰させます。

076
わらびを投入。

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わらびを入れてから再沸騰したら、火を止めます。

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ざるにあけて水気をきります。

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粗熱がとれたら、4~5cmの長さに切り分けます。

083
鍋に水を注ぎ、鰹節を入れて火にかけます。

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沸騰したら鰹節を取り除いて、出汁をとります。

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そこに醤油と酒を加えます。

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スライスした生姜を加えて、一煮立ちすれば、つけ汁の出来上がり。

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あとはタッパーにわらびを敷き詰めて‥

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粗熱をとったつけ汁をひたひたに注ぎます。

あとはこれを一晩冷蔵庫で寝かせたら出来上がり!

次に作るのは、どんこと高野豆腐、ふきの三種のお煮しめです。

【用意するもの】
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豆腐(絹ごしでも木綿でもOK)

大きな旧家なので、高野豆腐は市販のものではなく手作りかもしれません。
頂き物のお豆腐を、傷める前にどうにかしないと!と思った先人の知恵ということで、まずは高野豆腐作りからです。

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お豆腐は最低でも10分、長くて一晩置いて水を出します。
せいろの上に置くか、キッチンペーパーを敷きます。

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水気を切ったら、お豆腐をお好みの大きさに切り分けます。

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あとはこれをラップで包んで、冷凍庫で凍らせます。

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中まで完全に凍らせると、写真のように黄色っぽくなります。

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解凍方法は、自然解凍でもレンジで解凍でもOK。

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解凍が済んだら、軽く押して水気を出してあげます。
これで高野豆腐の出来上がり!

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時間がある時は、もう一度冷凍→解凍の行程を行うと、よりきめ細やかな仕上がりになります。

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見た目は市販のものと違いますが、栄養価の高い高野豆腐に違いありません。
すぐに使わない場合は冷凍したままにすれば、いつでも使えます。

高野豆腐が出来たところで、お煮しめを作ります。

【用意するもの】
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鰹節、昆布、どんこ、高野豆腐、砂糖、ふき、醤油、みりん

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鍋に水を張り、昆布とどんこを入れます。

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30分ほど水に浸して戻したら、鰹節を入れて火にかけます。

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沸騰したら火を止めます。

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ザルで濾してお出汁をとります。

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どんこはいしづきを取り除きます。

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味がよく染み込むように、バッテンに切り込みを入れておきます。

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鍋に出汁を戻して火にかけます。

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醤油と‥

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みりんを加えます。

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あとはお砂糖をいれて、よく溶かしたら‥

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ふき、

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高野豆腐、

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どんこを入れます。

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あとは、蓋をして弱火でコトコト煮ること20分。
じっくりゆっくり煮ることで、高野豆腐が柔らかく味がしっかり染み込みます。

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これでお煮しめは出来上がり!
味が今ひとつ足りない場合は、塩をひとつまみ足して下さい。

煮込み料理は、冷えると味が染み込むもの。
冷めても美味しいので、複数の料理を作る場合はすぐに盛り付けずに寝かせておきます。

味の染み込み具合が気になりつつも、ここは味見せずに次の料理へ!

2品出来上がったものの、これから塩むすびに里芋のにっころがし、春菊の胡麻味噌和えが待っています。

腹が減っては戦はできぬと言うものの、量が量になると炊き出しも大変なもの。
そのぶん、出来上がった頃にはお腹も減ってきっと美味しく頂けます。

次回、「茶色な食卓」の巻に続きます。

■□■□ 今回使用した調理アイテム ■□■□