今回の記事は3つに分かれています。
①前篇「一度見たら、止まらない」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!
②中編「ぺったらぺったら?」の巻をまだお読み出ない方はまずはコチラから!
〜今度こそ!ぺったらぺったら の巻〜
こし餡が出来上がったら、つきたてのお餅を作ります。
いつもお餅を食べるといえば、乾燥してある角餅や丸餅を焼いたり茹でるのが普通。
でも、あんころもちといえば、つきたての柔らかいお餅。
ということで、もち米で必要な量をささっと餅つきしちゃいます。
【用意するもの】
もち米
もち米はうるち米に比べて割れやすいので、研ぐ時は優しく。
通常、お餅をつく時は蒸すのが普通ですが、今回は普通の炊飯をして、出来上がったお米を捏ねるという作り方に挑戦してみます。
炊飯する前に1時間ほど置いて浸水しておきます。
通常のうるち米を炊飯するよりも、ほんの少し多めの水分量で炊きます。
炊きあがったら10分ほど蒸らし、混ぜやすい器に移します。
しゃもじ等で全体を混ぜ込むように、米粒を潰していきます。
粒がなくなったら、お餅の完成。
片栗粉を打ち粉にして、表面のベタつきを取ります。
見た目がお餅らしくなりました。
あとはこれを食べやすい大きさにちぎり、軽く丸めます。
あんで包むことを考えた大きさに。
お餅が出来上がる頃には、餡は冷えて丁度扱いやすくなっています。
まずは手のひらに餡を適量取り、
お餅を上に乗せます。
お餅の上に軽く餡を乗せて、
両手でぺったらぺったら、お餅が見えなくなるように餡を転がします。
餡が馴染んで、自然と表面はなめらかに。
これをお餅の数だけ繰り返します。
調理の山場は超えましたが、数も結構なのでなかなか時間と手間がかかることを体感。
こぞうのおっかあは、よくも毎日こんな手間をかけて作ってくれたものです。
そうして包み終えたら、お重に綺麗に詰めて‥
出来上がり!
みりんを入れた為か、照りがあるあんころもちになりました。
これだけ手間がかかったのだから、美味しくなくっちゃ困る!と思いつつ1つ。
あれ‥?不味くはないが、あまりにもさっぱりとしている。
甘さが控えめすぎて寂しい。
一応は、こし餡を作っている段階で味見をしました。
その時点では、良い具合の甘さ控えめでしたが、温かい状態での味見だったのがいけなかったのでしょう。
あとは、水飴とみりんだけの甘味での限界。
みりんからの風味が強く、香りは良いのですが‥いかんせん甘みが足りない!
きっと昔の人が食べていたあんころもちよりは、これだって甘いだろうに。
今の暮らしに慣れた舌では満足できないです。
つきたてのお餅は、柔らかくてむちむちしていて最高!
手間はかかりましたが、つきたてのこの食感は甘味にマストでした。
どうしても美味しく食べたくて、試食後に軽く餡を手直し。
砂糖を加えて甘みを足しました。
すると、なんということか!
びっくりするほど美味しく感じられる仕上がりになりました。
風味も大事だけれども、ストレートにくる甘みの大切さと言ったら!
一転して、手製のこし餡とは思えない仕上がりになりました。
こぞうがひょいぱくと食べられる大きさにしたので、気軽に1個、2個と食べられます。
お話の中で、天国のおっかあに頼んであんころもちを送ってもらうシーンがあります。
1回目はわりとすぐに届けてくれたのに、2回目は夕方まで時間がかかったのは何故?と不思議だったのですが、実際に作ると分かった気もします。
一回目は、こぞうがあんころもちを頼むタイミングがある程度読めていて、下ごしらえをしていたに違いない。
二回目は、まったく予想がつかないから一から作っていたのではないでしょうか?
なんで二回目はそんなに長く待たせるのだろう‥と思っていましたが、いざ作ると夕方に届けてくれたおっかあは、最速で仕上げてくれている!と感動。
天国にいってもなお子どもの為に、お重いっぱいのあんころもちをこさえてくれるおっかあ。
そして、一見すると何も考えてなさそうなこぞう。
でも、こぞうだって偉い。
お殿様に同情して、たった二回のうちの一回の天国から送ってもらえるあんころもちを少しもためらわずに振る舞うのですから。
おいしいものをこさえるのって、大抵が時間がかかります。
なのに、食べるのは一瞬。
でも、美味しい美味しいと言ってもらって、ぺろりと平らげられるのって、気持ちの良いものです。
おっかあにとっては、さぞ作りがいのある食べ方だったに違いありません。
私も沢山のおいしいものをこさえるぞ!と気合の入った回でした。
‥でも、こんなに手間ひまかかるあんころもちを毎日作るのはツライ!
母強しとはよく言ったものです。
サッツー
こんばんわビストロアニメシ様、妙な言い方ですがやっと冬らしい気候になった今日この頃如何お過ごしでしょうか?
『あんころもちこぞう』のあんころもち・・・拝見させて頂きました。
日本昔ばなしは私も幼い頃大好きで祖母に録画して貰ってよく見ておりましたが今回のお話は初めて知りましたので、動画を探して見てみました。
夏ならまだしも季節を問わずに褌一丁で過ごすとは変わった小僧ですね、そんな小僧の為にあんころもちを作ってくれたおっかぁ・・亡くなってからもなお小僧を心配して作ってくて・・・・母は強しですね(苦笑)
小僧も勿論ですがお殿様も美味しそうに食べていましたね、お話の中の時代に砂糖があったかは不明ですがあったとしても口に出来たのは極一部の人達だけ・・家来の人達も羨ましそうに見ていましたし。
それでは本日はこれで失礼致します。
BistroAnimeshi
サッツー様
コメントありがとうございます。
まんが日本昔ばなしに登場してくる食べ物はこの他にも幾つかあるので、これからも少しずつ再現していこうと考えています。
あんころもちこぞうは、おっかぁの優しさを感じる作品ですよね!
実際に再現するとなった時、甘味をどうするか悩みました。
いずれにしても、今の食生活より質素な当時、甘いあんころもちは夢のように美味しく感じたでしょうね。
今度は少し節制して、舌も当時の人々に近い状態で再現するのもアリかな?なんて考えました。笑
引き続き、当ブログをお楽しみ頂ければ幸いです!